ニュースでロジカルシンキング

ビジネスマンに必要なスキルの一つがロジカルシンキングです。
書店に行けばたくさんの本が出版されていますし、私自身も中小企業診断士の試験にも生かせると思い、息抜きがてらロジカルシンキングの問題集などをやりました。

実際に本を買うのも良いのですが、ニュースの記事などを使って日常的に訓練することは可能です。

今回は、たまたま目についた毎日新聞の戦艦大和の記事をケースにしてみたいと思います。
記事へのリンクは以下になります。まずは記事をご覧ください。
大和撃沈70年:最後の特攻、敵機撃墜たった3機

以下の2点を考えながら読んでください。

  1. 因果関係が成立するか、なぜ?、なぜ?、なぜ?、とさかのぼってみる。
  2. 同様に、それで?、それで?、それで?、とたどってみる。

タイトルは「最後の特攻、敵機撃墜たった3機」です。
本文にも

この最後の艦隊出撃で、撃墜したとされる敵機はわずか3機だった。

とありますので、つまり大和はデカいだけの役立たずだったと言いたい記事なんでしょう。
この記事のロジックが破たんしている点にお気づきになりましたか?

その前に1点疑問

記事を読んで1点疑問がわきました。

世界最大の46センチ主砲を積んでいる
   │
(それで?)
   ↓
その火力が必要な相手は大きな相手(軍艦や地上の施設)である
   │
(それで?)
   ↓
そもそも小さな相手(対戦闘機)向けの装備をどれだけ積んでるのか?

私は軍事マニアでもなんでもないので、大和にどんな装備がされているのかよく知りませんが、対戦闘機用の装備は他の小さな船に任せていたのなら、戦闘機の撃墜数が少なくてもおかしくはありません。

ロジックの検証

話の主題は大和に関する知識や、記事そのもの正確性ではなく、ロジックが通っているかという点ですので話を戻します。
マニアの方もその辺のつっこみはご勘弁ください。

さて、この記事のロジックが成立するには「大和が対戦闘機用の兵器がちゃん装備されていたが、その性能が低かった」という点が前提になります。
運用する兵隊の練度が低いことが原因ではいけません。そういうことは一切書かれていません。
また、米軍の戦闘機の性能が高いということでもいけません。大和が役立たずではなく、米軍機の性能が高かったと話の主語が変わってしまいます。

米海軍機の被弾・防火対策は優れており、撃墜することが難しかったという

と本文にあります。つまり第2段落ですでにロジックが破たんしています。

もっと滅茶苦茶なところもあります

記事の締めの部分にもこうあります。

「大国主命、奈良の大仏……。古来、日本人は『巨大なるもの』への信仰がある」。宗教学者の山折さんは説明する。

「日本人は」巨大なるものへの信仰があるなら「日本人以外」は、そういうものがないとおかしくなります。
日本人以外にもあるとそれは日本人への特徴ではなく、一般的なものだからです。

タリバンに破壊されたバーミヤンの大仏のことはご存知だと思います。
中国には高さ100mを超える大仏が複数あります。ミャンマーのは寝てるので高さではなく幅ですが100mを超える物があります。
ユダヤ教やイスラム教は偶像崇拝を禁じているので神様の像はありませんが、リオデジャネイロにあるコルコバードのキリスト像も巨大な信仰の対象の例でしょう。

いかがでしょう?
調べたらもっと見つかるでしょうが、神仏の巨大な像は日本以外も例がいくつもありますね。

「巨大なるものへの信仰」のもう1点の根拠である大国主命ですが、これは「大」という文字が入っているだけですよね。

いかがでしょうか。
別に粗を探せとか、記事につっこみを入れろという話ではなく、こう結論づけるにはどういう論拠が必要か、この記事に何があると説得力が増すか、など考えながら記事を読むと、ロジカルシンキングの鍛錬になるのではないでしょうか。

最後にロジカルシンキングの練習のつもりで読んだ本をご紹介します。
なかなか歯ごたえがありました。
1日1問解いていくだけでも力はつくと思います。
興味を持たれた方はご参考にどうぞ。

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