好みのデザイン

企業様や事業主様がWebサイトや名刺、パンフレットなどを外注されているケースがほとんどだと思います。
要件を伝えるにあたって、見た目の好みの話になっていませんか?好きな色の話になっていませんか?
制作会社がデザインのサンプルを提出をした際、見た目の好き嫌いで良し悪しの判断をつけていませんか?

デザインとは

「デザイン」という単語を聞いて、どのようなことを連想されるでしょうか?
おしゃれ、かっこいい、かわいい…といった、見た目を良くするというイメージをされるのが多いでしょうか。

デザインという単語を辞書で引いてみると

デザイン【design】
[名](スル)
1 建築・工業製品・服飾・商業美術などの分野で、実用面などを考慮して造形作品を意匠すること。「都市を―する」「制服を―する」「インテリア―」
2 図案や模様を考案すること。また、そのもの。「家具に―を施す」「商標を―する」
3 目的をもって具体的に立案・設計すること。「快適な生活を―する」

デジタル大辞泉より引用

となっています。

このうちの3のみが目的をもってと明記していますが、1も何かしらの目的があるからその実用面が考慮され、意匠がなされるわけですし、2にしても図案や模様の対象となるものが何かしらの目的や意図をもって作られたものですので、それを無視した図案や模様は考えにくいと言えます。
つまり、広義な意味でデザインとは目的をもってなされているものであると言えます。

実際のところは?

Webサイトの例で、かつ少し古い記事ですが、以下引用です。

デザイン決定のポイントは、「発注側の経営者・上司・担当者の好み」が54%。「サイト制作のゴールを達成できそうだから」(20.7%)の倍以上の割合で「好み」を優先。

Web担当者Forumより引用

パンフレット、フライヤーなど、他の制作物のデザイン決定においても、単に好みで決めている割合はさほど変わらないと思いますし、またこの傾向は現在もさほど変わらないと思われます。

そもそも見るのは誰ですか?

Webサイトを実際に見るのは誰ですか?
「発注側の経営者・上司・担当者」ではなく「ターゲットとなるユーザー」ですね。

見込み客のターゲットユーザーがWebサイトを見て「経営者・担当者の好みを反映したデザインだから、ここに発注しよう」なんて考えないのは言わずもがなです。
「発注側の経営者・上司・担当者」の好みの反映がターゲットユーザーの意思決定にプラスの作用を及ぼすってことはありませんよね。
つまり、色・形が「発注側の経営者・上司・担当者」の好みか否かの時点でWebサイトの目的を見失っている言えます。

これに関しては発注側だけの問題ではなく、制作側も適切な判断ができるように促すことができていないというのも問題です。

最終的に判断するのは?

とはいえ、最終的な判断をするのは発注側ですから、発注側がゴールを達成できるかどうかの判断を行う必要があります。

「そんなことを言っても、デザインを見たってゴールを達成しそうかどうかなんて分からない」
そう思われるのはしごく当然な話です。
ですから、制作側にはデザインの意図をしっかりと説明させてください。
なぜ、各要素をそのように配置しているのか
なぜ、各要素がこの大きさなのか
なぜ、この色なのか
なぜ、このフォントなのか
なぜ、こういうサイト構成になっているのか
それらがどのようにサイト制作のゴール達成に結びつくのか

それらを説明できないのは、ただ形を作っただけで、目的を果たすための意匠ではないということです。

発注側が適切な意思決定ができると費用を無駄にしないだけでなく、制作側も仕事がやりやすくなりますし、場合によってはもっと良い提案をしてくれるかもしれません。
そのためにも、デザインをチェックする際はゴール達成に結びつくかという視点で見るようにお勧めします。

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