経営におけるデザインの重要性(前編)

経営におけるデザインの重要性

以前、デザインとは意匠のことだけではない旨書きましたが、今回は意匠という意味でデザインという単語を使用しています。

経営理念を額に入れて掲示しているイメージが2点ありますので、それぞれを見比べてください。
内容は適当に考えたものですが、フォント以外は両方ともまったく同じです。

経営におけるデザインの重要性の例01

いかがでしょうか、左側の行書体で書かれた方がちゃんとしてそうに見えないでしょうか?
従業員が、あるいは来訪者が右側のものを見たとして、どういった印象を受けるでしょうか?

フォントが変わるだけで見た人に与える印象が変わることがお分かりいただけたと思います。

本来、企業にとってデザインとは重要な要素です。
会社案内、名刺、Webサイト、ユニフォーム、店舗などの看板や外装・内装など、事業をするうえで視覚に訴える物をかならず使用します。
そして、視覚に訴えるものには大なり小なりデザインが施されています。
仮に、デザインの素人がなんとなくで文字を配置しただけのショボい名刺にしても、「なんとなくで文字を配置したショボい」デザインなのです。

さて、上の例では理念そのものとデザイン(フォント)はマッチしてますでしょうか?

理念とデザインのマッチ

理念とデザインのマッチという点をもう少し掘り下げてみたいと思います。

例えば、経営理念が「顧客のために他社の3倍のスピードで仕事をします」という企業があったとします。
その企業の社名が「株式会社静寂」だったらどうでしょう?
「静寂」という社名から来るイメージが経営理念とマッチしていませんよね。

仮に「株式会社Threefold」として、これが理念とマッチした企業名だとしましょう。
以下に企業のロゴのサンプルを3点並べてみましたが、この中ならどれが他社の3倍のスピードで仕事しそうに感じるでしょうか?

経営におけるデザインの重要性の例02

社内外の方の視覚に訴えるものは、経営理念にマッチしていないと、訴えていることと見た目から来るイメージとの間にギャップを感じてしまい、企業としての信頼感に悪い影響を与えかねません。

一貫したコンセプト

経営理念というものは、ロゴやCIに現れるだけのものではありません。
「早くて、安くて、そこそこ美味しい」という経営理念の飲食店と、「最高級の料理を最高級のおもてなしで」という経営理念の飲食店では、料理とその値段、スタッフのサービス、外装、内装全て違うはずです。
企業としての戦略、製品やサービス、従業員の意識や行動などが企業としてのブランドを作っていくものなのですが、デザインが持つ役割がブランド構築に大きな影響を与えることもあります。

例えば、Appleという企業にどのようなイメージをお持ちですか。
Mac Book AirやiPhone、Apple Watchなど、洗練されたかっこいいデザインの製品を作るイメージを持たれている方が多いでしょうか。
特にiPhone、iPad、iPod(iPod touch)など、製品のデザインが似ていますが、Appleは全ての製品において一貫したコンセプトの元にデザインされていると見受けられます。
デザイン自体は流行り廃りがありますので、製品のデザインそのものは時代に応じて変わってきていますが、根底にあるものはおそらく変わっていないでしょう。
製品だけでなく、WebサイトやApple Storeや量販店内のApple専用の売り場もシンプルで、洗練されているイメージで貫徹されています。

Appleが一貫したコンセプトを基にして製品やWebサイト、店舗などをデザインすることで、強力なブランドイメージを確立・訴求したということはお分かりいただけたかと思います。

しかしながら、それはAppleだからできたことでしょうか?Appleでないとできないことでしょうか?
決してそんなことはないと思います。

それは、そもそも経営理念というものがない、経営理念が従業員に浸透していない、経営理念に基づいた行動ができていない。
そして、視覚を通じて訴求するためのデザインの判断を、経営理念に基づくという意識をもっていないからではないでしょうか。

続きます。

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