プロのコンサルタント

プロのコンサルタント

「プロ」の意味を辞書で調べると以下のようなことが書かれていました。
2番はプロから始まる言葉の略称としての使い方なので、ここでは無視します。

  1. 《「プロフェッショナル」の略》ある物事を職業として行い、それで生計を立てている人。本職。くろうと。「その道のプロ」「プロ顔負けの腕前」「プロゴルファー」⇔アマ。
  2. 「プログラム」「プロダクション」「プロレタリア」「プロパガンダ」などの略。

デジタル大辞泉より引用

さて、コンサルタントを職業として生計を立てているプロのコンサルタントといっても次の2つが考えられます。
一つは自身も独立開業している、いわゆるプロコン。
もう一つはコンサルファームなどに勤めているコンサルタントです。
雇用されているかどうかはプロフェッショナルに該当するか否かの条件には入っておりませんし、後者も間違いなくプロのコンサルタントということになるでしょう。
コンサルタントの価値は提供している付加価値の大きさだと考えているので、これらには優劣はありません。
別にプロコンだからといって勤めているコンサルタントよりも上だということはないはずです。

ただし、勤めているコンサルタントの場合はクライアントである経営者様に寄り添うことはプロコンよりも難しいでしょうし、立場は異なるのでそもそも不可能なのかもしれません。
したがって、クライアントの問題解決、課題達成のためにナレッジやノウハウなどを提供するということが、プロフェッショナルとしての姿勢になるのかもしれません。
事実、そうやってクライアントのお役に立っているコンサルタントもたくさんおられるでしょう。

ではプロコンはどうなのでしょうか。
自分自身も経営者ですから、クライアントである経営者様と立場は同じです。
雇用されているコンサルタントと異なる立場なのに、提供すること、ものは同じで良いのでしょうか?

クライアント企業の立場で言えば、問題解決、課題達成をしたいのなら、それが可能な人材採用という選択肢もあります。
従業員として雇用すると、自社のリソースになりますし、独自の強みにもなりえます。
ただ、適当な人がいない、いても雇えないなど理由はあるでしょうし、そもそも人を雇うほどではないことなのかもしれません。
しかし、外部のコンサルタントに相談する理由はそれだけなのでしょうか?

経営者というのは、最終的な責任とリスクを負わなくてはいけません。
企業経営において問題点がなくなることはない中で、社内に相談する相手もおらず、孤独な存在です。
相談している問題点や課題点を一枚めくると、企業や自分自身の将来に対する不安や、ステークホルダーに対する責任感というプレッシャーがあります。
それらを完全にシェアすることも、肩代わりすることもできませんが、自身も経営者であるプロコンは、単にナレッジやノウハウを提供し、目の前の問題解決や課題達成に対するお手伝いをするだけではなく、不安やプレッシャーに対する理解とフォローも必要なのではないかと思います。

クライアントがそこまでやって欲しいと考えている、無意識では考えている、考えていない、実際はわかりません。
しかし、プロコンに相談する、依頼するということはそういった点への配慮やフォローも必要なのではないか、あくまでも個人的な考えでしかありませんが、いかがでしょうか。

プロの態度

プロの態度

異業種交流会などにいくと色々な方がいらっしゃいます。
職業や年齢もバラバラです。

中には同業であるコンサルタントの方もいらっしゃいます。
若い方もいらっしゃいますし、ご年配の方もいらっしゃいます。

以前の話ですが、交流会なのに一人で立っているだけで、自分から声を掛けずにいた60歳ぐらいの男性がいました。
こちらから声をかけて、名刺交換をした際に「どういったお仕事をされてるんですか?」と聞いたら、木で鼻をくくったような感じで「コンサル」と一言だけ返事が返ってきました。
よくよく聞いてみると会社を退職してこれからコンサルタントとしてやっていくとのこと。
コンサルタントは偉そうにしなくてはいけないと思っているのか、自分から気安く人に声をかけて回ってはいけないと思っているのかは知りませんが(重ねて書きますが、交流会です)、私は人間ができていないので「実績ゼロのくせに何偉そうにスカしとんねん、このおっさん」と思ってしまいました。
実績があったら偉そうにしても良いのか、ということではありませんが。

さて、どのような職業でもプロの態度というものがあるのではないかと思います。
例えば、100円ショップでも、家電量販店でも、高級車のディーラーでも、顧客に対してそれ相応の接客態度をします。
むしろ、価格が高いものを提供してる店舗の方が、より高いホスピタリティが求められるのが普通ですね。

また、実るほど頭を垂れる稲穂かなという言葉があります。
より高い付加価値を提供して高い報酬を得る人ほど、プロとして相応の態度が求められるのではないでしょうか。

セレブとパスタとホームページ

セレブとパスタとホームページ

突然ですが、セレブとはセレブリティの略で有名人とか名士のことです。

1 著名人。名士。セレブ。
2 名声。高名。

デジタル大辞泉より引用

[名詞]
1 (pl.-ties) 有名人,著名人,名士;(有名)芸能人
2 高名,名声,令名
3 ((形容詞的)) 名士的な,有名な

ランダムハウス英和大辞典より引用

マスメディアでは金持ちの意味で使ってたりしますね。
誤用と分かっていて使用しているのか、本当に意味を知らないのかは分かりませんが。

パスタはスパゲッティの新しい呼び方ではありません。
生地・粉物・麺類ぐらいの意味になります。
スパゲッティはパスタの内の一つですが、パスタはスパゲッティのことではありません。

ホームページとはもともとブラウザを起動したときに表示されるページのことです。
またはWebサイトのトップページという意味もあります。
Webサイトのナビゲーションでトップページへのリンクが「HOME」となってるサイトが、当サイトも含めてよく見かけると思います。

さて、相手に物事を説明するに当たって、誤用にせよ、分かってて使用するにせよ、本来の言葉の意味とは異なる意味で単語を使用すると、後々のトラブルの原因になったり齟齬が発生することにもなりかねません。
かといって、上記した3点のように、誤用が広まっていると、正確な言い回しの方がかえって伝わらないかもしれません。
相手にとって、それぞれの言葉の意味をどう理解しているかなんて分かる訳がないのですが、それでも意識するとしないとでは違いが出ると思います。

ちなみに、「セレブ」という言葉を使う機会がありませんし、パスタは本来の意味で使用します。
一応プロですのでWebサイトとしての「ホームページ」という単語は、一切使用しません。
仮に相手がWebのことを全く知らない、「ホームページ」と言わなければ伝わらないとしても、だ。

知識取得の功罪

知識取得の功罪

何かの雑誌でプロモデラー(プロのプラモデルの制作者)の方のインタビューを読んだことがあります。
プロモデラーの方は、依頼を受けて作例とその作り方やテクニックを主に専門誌で紹介する訳ですが、雑誌に作例が掲載されると、関連商品の売上が上がったりするのでしょう。

ユーザーの方にプラモデル作りをもっと楽しんでもらいたい、もっと上手くなってもらいたいということも考えながら作例を作ったり、記事を書くそうですが、作例を見て作った気になってお腹一杯になる方も一定数おられるようです。
それは専門誌の功罪の罪の部分だとプロモデラーの方の言葉でした(そちろん、作例を見て実際に作ってみようと思うのも、見ただけで満足するのも読者それぞれの勝手ではありますが)。

さて、中小企業診断士は中途半端に知識だけはありますから、実際に自分は何もやったことがなくても、経営者の方に大上段から偉そうなことをいうことは可能です。
何かの本で読んだ知識を、現実を無視してさも分かったように話すこともできるでしょう。
根拠のないイメージですが、世間一般の方がコンサルタントに抱くイメージってそんな感じなのかなとも思います。
企業の支援をしないのであれば本を読んでコンサルをした気になってお腹一杯でも良いのでしょうが、実際に支援をさせて頂くとなるとそういう訳にもいきません。

本を読むなり、セミナーに行くなり、人の話を聞くなりすると、知識が増えるために、経営者の方のサポートを行う能力も高まった気はするのですが、やはり実際に経営者の方と話をさせていただいて、実際にサポートをさせていただかないと、上に書いたような現状を無視して知識を振り回すことになってしまうでしょう。
そんなコンサルタントは経営者のお役には立てないことは言うまでもありません。

当然の話ですが、相手先企業のことや業界のことは企業の経営者の方がよく知っている訳です。
状況を伺って、コンサル側が思いつく程度のことならとっくにやっていてもおかしくはありません。
その上で、相手先企業のお役に立てる提案やサポートをしなくてはいけませんが、そのためには知識の補充は必要です。

使用を前提とした知識を取得しつつ、実際の支援に生かすということは分かっていたつもりではありましたが、改めてそのバランスを考えながら行っていくということを私自身の目標とするということで、今年を締めさせて頂きたいと思います。

胃の調子が悪いと体のあちこちに症状が現れます

胃の調子が悪いと体のあちこちに症状が現れます

食べ物は胃・腸の消化器で消化され、吸収されます。
ですから、胃の調子が悪いと体のあちこちに症状が現れます。
胃の調子が原因で、鼻炎なども起こるそうです。

鼻炎が起こったので、鼻炎止めの薬を飲むと鼻炎そのものは収まるかもしれませんが、その鼻炎が胃の調子を崩したことによって起こったものなら、真因を解決したわけではありません。
対処療法に意味がない訳ではないでしょうが、また鼻炎が起こる、あるいは他の症状として現れるだけです。

さて、数多くのコンサルタントがいて、それぞれキャラクター付けのため、また自分のドメインを分かりやすくするために○○コンサルタントと名乗っています。
オペレーションレベルのコンサルタントもいれば、上位のレイヤーのコンサルタントもいて、○○の部分も人によってレイヤーが異なります

コンサルティングを行う、またはコンサルティングを依頼する場合、真因がどのレイヤーの話なのかを取り違えると、上記の例のように一次的に治ったように見えても鼻炎(問題)がぶり返す、または他の症状(問題点)が現れることになってしまいます。
そして厄介なことに、専門家は自分の専門範囲で物事を解決しようとする傾向にあるように思います。

ニュートラルに物事を見て、的確なコンサルティングができるように専門性がなければ良いか、といわれるとそれはそれで別の問題が発生します。
専門性を打ち出せないと依頼する側から見て何ができるのかが分からないので、そもそも相談や依頼がしづらいという問題点があります。

そこで、キャッチーな専門性を打ち出し、そこを取っ掛かりとして、本来の経営戦略レベルのレイヤーのコンサルティングを行えるように誘引するのが企業のコンサルの一つの形なのかと思います。

アロハシャツ

アロハシャツ

11月も半ばを過ぎているので季節外れになってしまいますが、アロハシャツの話題です。

ハワイに移住した日系移民が着物を開襟シャツに仕立てたのが始まりというのを聞いたことがあります。
それはさておいて、ハワイなら気温が高いのでアロハシャツを年中着ることができるかもしれませんが、日本の多くの地方ではそうはいきません。
いくらアロハシャツが好きでも、秋になれば袖の長い厚手の服に衣替えをするでしょう。
気温が下がってくるとアロハシャツでは寒くなるからです。

さて、だんだん寒くなっているのに、アロハシャツをずっと着ているなんて企業はありませんか。
過去の成功体験から、変わろうとか変えようとかいう意思が働かないのか、あるいは対応力の問題なのか、認識の問題なのか、理由は様々あると思います。
ですが、外部環境が変化したら、それが良い変化であっても、悪い変化であっても対応する必要があるの間違いないでしょう。
特に悪い変化だと、対応しそこなうと経営にダメージを受けかねません。

経営者の方も愚痴の一つや二つこぼしたいでしょうから、悪くなった、ひどくなったというのは良いかと思います。
「これはやりたくない」「あれは好きじゃない」とおっしゃるケースもあります。
やりたくもないことを無理にやれとは言いませんが、やはり対応をしてほしいと思います。

言い方はどうあれ、当たり前のことを改めて指摘する訳ですから、言い方には注意する必要があります。
「秋になったら涼しくなるので衣替えしますよね」っていう感じで言えば角が立たないかなと思って、例として考えたのがアロハシャツだったんです。

経(たて)糸と緯(よこ)糸

経糸と緯糸

名前は知っているものの、何をした人かはあまり知られていない二宮尊徳の言葉です。

経文といい経書といい、その「経」という文字は、もともと機の縦糸のことだ。だから縦糸ばかりでは用をなさず、横に日々実行を織りこんで、はじめて織物として役に立つのだ。横に実行を織りこまず、ただの縦糸だけでは役に立たぬことはいうまでもない。

知識ばかりではなく、行動もしないと役に立つ人間になれないというニュアンスでしょうか。
自分は何もやったことがないのに、本で読んだ知識を振りかざす……世間一般のコンサルタントに対する悪いイメージがこんな感じかもしれません。
以下はまさにそれですね。

学者は書物を実にくわしく講義するが、活用することを知らないで、いたずらに仁はうんぬん、義はうんぬんといっている。だから世の中の役に立たない。ただの本読みで、こじき坊主が経を読むのと同じだ。

二宮尊徳は行動、実行の重要性を解いた言葉を多数残しています。
何もしないくせに能書きばっかりたれている人が周りに多かったのでしょうか?

大事をなしとげようと思う者は、まず小さな事を怠らず努めるがよい。それは、小を積んで大となるからである。大体、普通、世間の人は事をしようとして、小事を怠り、でき難いことに頭を悩ましているが、でき易いことを努めない。それで大きなこともできない。大は小を積んで、大となることを知らぬからである。

小さなことができないのに、大きなことをできるわけがない。
中小企業診断士はなまじっか知識があるので、自分は何もやっていない、何もできないのに、言うことだけは偉そうになってしまいがちかもしれません。
そうなってしまうと、経営者や周りの信用を勝ち得ないし、そもそもそんな人間は誰の役にも立ちません。

二宮尊徳がこういった言葉を残しているのを、恥ずかしながら初めて知りましたが、折角の機会なので自分がこうならないように戒めようと思いました。

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