人手不足

人手不足

業種によって違いはあるものの、中小企業人手不足が深刻なのは間違いがないようです。
中小企業庁の中小企業・小規模事業者人手不足対応ガイドラインによると、基本的な考えとして以下の3点が挙げられています。

  1. 人手不足という環境を所与のものとし、企業の変革のための機会と捉え直す。
  2. 女性、ミドル、シニア、外国人等の多様な人材に視野を広げ、人材を確保する(掘り起こし定着)。
  3. IT導入や設備導入、人材育成等により、1人あたりの生産性(労働生産性)を向上する。

さて、採用に当たって、経験者ならともかく、未経験なら若い方が良いというのは分かります。
しかし、日本の人口は逆ピラミッド型になっていて、若い人はだんだんと減っていくので新卒採用の難しさは上昇します。
今までと同じ探し方を続けていたらますます採用は難しくなるのが予想されます。
そんな状況で選り好みをしていたら、いつまで経っても人材採用ができません。

仕事に人を当てはめようとしていて人材不足な訳ですから、この点を変える必要があります。
時短職員や嘱託職員としてシニア層を活用している企業がありますが、企業の変革のための機会ということで、時短や曜日限定の他にも仕事の作業内容を組み替えるなどして女性、ミドル、シニア、外国人などが活躍できるような場を作れないでしょうか?

新規参入者の価格設定

新規参入者の価格設定

できたばかりの飲食店に行って、仮に出てきたものがまずかったとしたら、新しくできた店だからまずくてもしょうがないなと思うでしょうか?
もちろん、そんなことは思いませんよね。
値段相応のものを出してもらわないといけないのは、新しくできた店だろうが、老舗だろうが関係ないはずです。

さて、新規参入したサービス業の事業者が既存の事業者よりも同じサービスでも低価格に設定することはよくあることです。
新規参入者なので実績がないため、サービスの品質を証明できないからということが理由の一つでしょうか。
これを、顧客の立場で考えてみたらどうでしょうか?

顧客からしてみたら新規参入の事業者も既存の事業者も全部ひっくるめて同じ基準で比較して、どこに依頼するかを決めるはずです。
新規参入だからそれなりの成果でも良いとは思ってはくれません。

既存事業者よりも低価格の値段設定をするということは、同じ値段だと仕事を受注できる自信がありません、既存事業者と同じラインに立てませんと自らアピールしているようなものと言い換えることができるでしょう。
それはプロの態度とは言えませんので、顧客から信頼されないのも当然です。

価格には品質をイメージさせる効果があります。
ちゃんとしたサービスを提供できる事業者であることをアピールするには、価格設定も重要であるはずです。
つまり、新規参入だから既存事業者よりも低い価格に設定するということは逆効果だと思うのですが、いかがでしょうか?

雑巾を絞る

雑巾を絞る

中小企業診断士の1次試験は総得点の60%を獲得すると合格です。
全ての科目で60点(以上)を取る必要はなく、60点を下回る科目があっても他の科目でその分の補填ができていれば合格ということになります。
しかし、学習の効率を考えると、そこそこ得意で60点取れる科目を80点に伸ばして苦手科目をカバーするよりも、苦手で40点しか取れない科目を60点にする方が合理的です。
(100点から60点を引いた)残り40点の内、20点を取るということと、(100点から40点を引いた)残り60点の内、20点を取るということを比較すると、後者の方が楽だというのは言うまでもないでしょう。
(あくまでも学習する上での戦略の話であって、結果として得意科目で苦手科目のマイナスをカバーすること自体は問題ありません。)

さて、トヨタのコスト削減で有名な「乾いた雑巾を絞る」という言葉があります。
製造業なら元請けからのコストダウン要請に対して対応を迫られるなんてことは日常茶飯事でしょうから、まさに乾いた雑巾を絞るがごとく日ごろからコストダウンに励んでいらっしゃるのではないでしょうか。

でも、絞るのなら濡れた雑巾を絞る方が水は絞れますよね?
生産現場以外にはコストカットにつながるような余地はないのでしょうか?

製造現場はより効率化するために工程を削ったり、順序を工夫したりするのに、製造現場以外は仕事の進め方を工夫しようとしないのが当たり前になっています。
製品の製造と違って、時間やコストがわからないというのがその理由かもしれません。
しかし、仮にコストが明確に分からなくても作業の時間が短縮すれば、その分のコスト削減ができているということは分かるはずです。

「もはや行うことが目的になっている定例会議ですらなくせないのだからしょうがない」と開き直っても仕方がありません。
乾いた雑巾よりも濡れた雑巾を絞るつもりで、製造現場以外の業務改善を行った方がコスト削減には合理的だと思いますが、いかがでしょうか。

方法の前に

X-Y=Z

売上をアップさせるというのは大抵の事業者様にとって課題と言えるでしょう。
ではどうしたら良いか…と具体的な方法を考えるのは尚早です。

X-Y=Zの計算においてZを求めようと思ったら、XとYが分かっている必要があります。
同様に、まずは目標値が決まらないと現在との差分が分かりません。
具体的な方法はその差分によって変わってきます。
同期間で売上を1割アップさせる手法と、2倍にする手法が同じではないというのはイメージできるかと思います。

同様に、アプローチしたい相手に対して訴求をしようと思ったら、やはり相手が明確である方が訴求力が高まります。
「30代の女性」と「30代のビジネス街で働く既婚女性、毎月の化粧や美容にかけられる金額は10,000~15,000円程度、通勤で片道20~30分程度は電車に乗っており、その間はスマートフォンを使用している」
どちらが効果的なアプローチ方法を考え付きやすいかという点を考えると、応えは明白ですね。

資格取得を励行したり、資格取得の補助をしたりすること自体は良いことですが、それが戦略に基づいたものであればさらに効果が高まります。
例えば数年後企業がどうなっていたいか、企業の戦略や売上、組織の在り方、そういったものが従業員がどう成長していってほしいかを決めるはずです。

現状は把握しているとして、ゴールは設定されていますか?
それがないと選択肢から適切な選択ができないし、そもそも選択肢すら用意できないかもしれません。
どこにあるのかわからない場所に、当てずっぽうで行こうとしていませんか?

青い海

青い海

不戰而屈人之兵、善之善者也

孫子の有名な文句ですね。
原文は前段階の説明があって、「是故百戦百勝、非善之善者也。不戦而屈人之兵、善之善者也」となっています。
つまり、「百回戦って百回勝つというのは優れたものではない。戦わないで敵を屈服させるのが最高に優れたものである」ということです。

ブルーオーシャン戦略もまた、競争のない状態を作り出すべきという論です。
それができたら苦労しないと思われるかもしれませんが、そもそも競争のない状態を作ろうとしなければできるはずがありません。

うまみのある市場は誰にとっても魅力的な市場ですから参入者が多く、結局のところ競争の中に自ら飛び込んでいくことになってしまいます。
競争に勝ち抜くことができれば良いのですが、規模が小さい企業は難しいのが現実です。
今後はこの市場が大きくなりそうだから参入しよう、これをやっている限りは競争に勝ち抜ける一つまみの企業以外は常に収益性が低い状態を脱することができません。

市場(ニーズ)がない商品・サービスでは儲からないのはいうまでもありませんが、誰にとってもうまみのある市場なら競合も多くなるので競争が激しくなって、自社にとって儲かる市場とも言い切れません。
性能と価格の勝負のような、既存の枠組み内で考えていたら、おそらく競争から逃れるのは難しいでしょう。
違う評価軸を与えて、市場を既存にはないセグメンテーションができないでしょうか?

取り残される従業員

取り残される従業員

先日、とあるフリーランスの方と話をさせていただいたときのことです。
ゲームのメーカーなどに出向いて、3Dのモデリングをやるというのがメインのお仕事なんだそうですが、当然ながら同様の仕事をする従業員の方より収入は上なんだそうです。
報酬を支払うメーカー側にすると、社会保険の負担もないし、人件費という固定費ではなく外注費という変動費にできるため、結果として費用が下がります。
1回のプロジェクト当たりの単価が従業員より高くなっても、トータルで見るとメーカー側の負担は小さくなります。

収入そのものはメーカーに勤めている同職種の方よりも高いので、出向先のメーカーの方からも収入の面であれこれ言われることも有るそうです。
その時に「じゃあ独立すれば?」と言うと皆が黙るそうです。

スキルに自信があって、現在の境遇に不満があるなら独立・企業という選択肢があります(必ずしもスキルがある=食べていけるという訳ではありませんが)。
私がかつて勤めていた会社にも仕事中にSkypeで人(社長だったり、他の従業員だったり)の悪口をやり取りするのが日課の人がいました。
毎日文句を言っているにも関わらず、結局転職するなり、独立するなりしないのは、自分自身に市場価値がないと思っているからなのかどうかは分かりませんが、リスクを負うことができないのは間違いありません。

人間ですから愚痴の一つや二つをこぼす程度なら普通でしょう。
しかし、自分から境遇を変えよう、不満の解消のために自分から変わろうということをしないのであれば、昨今AIや働き方改革が取りざたされていますが、今後の環境の変化の中で取り残される可能性が出てきます。

そんな安全な環境の中で文句を言っているだけのモラトリアムな従業員など放っておけば良いと言われればそれまでですが、周囲に悪影響を及ぼしかねませんし、必要なだけの仕事をやるのであれば戦力には違いがありません。
従業員と向き合えば解決するとまでは言い切れませんが、従業員と個別に話し合う時間などを設けてみてはいかがでしょうか。
不満の原因を聞くだけでも、お互いにとって前進にならないでしょうか。

中小企業の武器

中小企業の武器

一般的に経営資源はヒト・モノ・カネ・情報(無形資源)だと言われています。
どんな企業も経営資源が無限ということはありません。
一人会社も世界で一番大きい企業でも同じことです。
経営とは、外部環境に合わせて経営資源をやりくりすることなのではないかと思います。

さて、起業は競争を避け、あるいは競争に勝って生き残っていく必要があります。
そのためには経営資源を効率的に活用しなくてはいけません。
しかし、中小企業においては効率的どころかそもそも経営資源に乏しいというのが現実ではないでしょうか。

人材確保が難しい、設備も古いまま、資金も潤沢じゃない…そんな状況でもしっかりとやっていこうと思ったら、やはり独自のノウハウのような無形資源を武器にするしかありません。
そんなノウハウなんてないし…と思われるかもしれませんが、ノウハウとは勝手に身につくものだと思っていませんか?

勝手に身につくものもあるでしょうが、そうでないものがあります。
特に事業をやっている中での補助業務は、改善していこうという意識も主業務と比較して低いですよね。
もちろん主業務も、慣れたやり方から改善しないと現在保持しているノウハウ以上のものは得られにくいでしょう。

業務の全てにおいて、他社を上回るノウハウを得るのは難しいと思いますし、その必要性もないでしょう。
主業務とシナジー効果が得られそうなもの、営業など売上に直結しそうなもの、逆に費用削減に直結しそうなものなど、絞って業務改善のPDCAサイクルを回してみてはいかがでしょうか。
それが競合にはない独自の武器になっていくのではないでしょうか。

トレーニングジム

トレーニングジム

トレーニングジムと聞くとどういったものを想像されるでしょうか。
ボディービルダーを目指すマッチョが黙々とストイックに重たいウェイトを持ち上げている…まあ、実際そうなんですが、そういった人ばかりがユーザーではありません。
業界動向サーチによりますと、シニア層がメイン顧客なんだそうです。

トレーニングジムに行くと、たくさんのマシンがあります。
マシントレーニングはフリーウェイト(自分でダンベルなどを持って行うトレーニング)と比較して、初心者でも狙った部位を安全で効果的にトレーニングできるというメリットがあります。
それは、マシンの稼働部分の軌道が決まっていて、概ね的確な動きができるようになっているからなんですが、逆に言えば、個人それぞれにあった動きはできないし、特定の部位以外はトレーニングしづらいということになります。

さて、色々な経営学者やコンサルファームが経営やマーケティングに関するフレームワークやツールを提唱しています。
例えば、最近流行りのものだとビジネスモデルキャンバスがありますね。

こういうフレームワークやツールは、言うなればマシントレーニングのようなものです。
ガイドにするには良いのですが、必ずしもすべての企業において効果的に活用できるとは限りませんし、状況によっては逆効果ということもありえます。

例えば、先ほど例に挙げたビジネスモデルキャンバスは、ビジネスモデルを構成する9つの要素に分けて考えたり、比較したりするには良いツールですが、ビジネスモデルそのものを考えるのには向いていないと個人的に思っています。
それぞれの要素を書き込む位置が決められているので、自社、パートナー、顧客がそれぞれどのように関わるのか、ビジネスモデルキャンバスだけでは表現できないからです。

ビジネスモデルキャンバスの話をしたい訳ではではないので、話を元に戻します。

当たり前の話ですが、それぞれのフレームワークやツールは目的を果たすための手段であって、使うことが目的ではありません。
効果的に使えば武器になりますが、どんな場面でも、どんな企業でも使用できるとは限りません。
武器を振り回すつもりが、武器に振り回されてはいませんか。

両輪

両輪

元日に行われた第97回天皇杯全日本サッカー選手権準決勝にて、前半8分に横浜Fマリノスに先制されたセレッソ大阪は、後半に追いつき、延長前半に逆転し優勝をしました。
先制をされたものの選手たちは「追いつける自信があった」と考えていたようです。

諦めてしまったら頑張れない、頑張ろうという気持ちになれないのは当然の話だと思います。
ただ、信念があれば成功できると言う訳ではないでしょう。
できるという(根拠に基づいた)自信やモチベーションなどの精神面での充足だけでなく、成功できるだけの力が必要です。
これらは車の両輪であり、どちらかが欠けてもうまく行かないのではないでしょうか。

さて、物事がなかなかうまくいかない場合、実力にしか目がいかず、精神面を無視していないでしょうか。
あるいは、モチベーションなどの精神面ばかりに目が行って、実力を無視していないでしょうか。
原因の特定を間違えると問題は解決できません。

代行業者に頼んではいけないもの

代行業者に頼んではいけないもの

営業代行や運転代行、輸入代行など様々な代行業者があります。
有効に使うと便利なんでしょうが、代行をしてはいけないものもあります。

その中の一つが日本政策金融公庫の創業計画書の代行です。
融資に際して面接を行うので、自分で計画書を作らなければ質問をされてもちゃんと答えられません。
公庫の職員は面接時の受け答えから自分で作っていないことを見破るので、結局融資が難しくなります。
何より、自分の創業の計画を作成を他人に任せるような人は、とてもじゃないけど事業なんてやっていけないので、創業なんてしてはいけません。

鶏が先か、卵が先かという話でもありますが、これは頼む側だけの問題ではありません。
代行をしますと看板を掲げている業者の問題でもあります。
代行業者には行政書士や、恥ずかしながら中小企業診断士もいるようですが、創業計画書を代行しますということは、料金をもらって融資がされない結果をもたらしますということです。
言い換えると、自分が儲かりさえすれば依頼者が融資を受けられなくても構わないといっているのと同じです。

自分の起業ですから、他人にペンをなめてもらっても意味がありません。
書き方がわからない、どう書いたら良いのかわからないなんてことがあったら、公的機関に行けばいくらでも相談はできますので、代行業者に頼むのは絶対に止めましょう。

ご依頼やご相談、お問い合わせなどはこちらより受け付けております。
初回のご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください