成果の記録

成果の記録

店舗、特に個人事業の店舗だとなかなか広告宣伝費を捻出するのは難しいかと思います。
そのため、無料で利用できるSNSの利活用を考えている、あるいはすでに利活用されている方も多いのではないでしょうか。

何らかの情報を発信したとして、その結果を記録していますか?
例えば飲食店の場合、例えば以下のような告知が考えられます。

  • 珍しい食材が手に入ったので、本日限定のメニューを用意した
  • 期間限定のキャンペーンを行う
  • 新しいメニューが登場

それぞれ対象もねらいも一緒ではないはずです。
例えば、本日限定メニューはサプライズ的なサービスですが、期間限定メニューは通常は計画的に行うものです。
前者の方がより常連客への訴求度はあるかもしれませんが、売上アップの話題性づくりとしては後者の方が効果は高いでしょう。

こういった情報発信をやった結果を記録しないで、やりっぱなしにするのは非常にもったいないということです。

SNSは無料、あるいは安価に活用できるとは言え、手間はかかるのでコストを支払っていない訳ではありません。
例えば、

  • 目的
  • 対象
  • 内容
  • 時刻
  • 成果(客数や客単価などにどう影響を与えたか)

などを記録していくうちに、何が効果があって、何が効果がない、いつ情報発信するとどういう効果が見込める、といった自分だけのノウハウが得られるはずです。
Excelで管理をしたら簡単にグラフ化することも可能です。
マネのできない自分だけの武器になりますので、是非とも記録をされてはいかがでしょうか。

そもそもゴールはどこですか?

まずゴールはどこですか?

Facebookで集客するにはどうしたら良いですか、SEOに効果のある方法、PPC広告の効果的な広告打ち方…等々、人から尋ねられることがあります。
私にはそこらの最新の細かい知識もないのですが、そもそも論として、そこではありません。

「どこをゴールに設定しているのですか?」と聞き返すと、全員それを考えていなかったという返事が返ってきます。

ツールはなんであれ、それらは目的を達成するための手段です。
ですから、まず目標を設定しないと、何を、どれだけ、どう使う、ということにならないはずです。

Webサイトからの問い合わせを増やすためにはWebサイトをどうしたら良いですか?
の前に、
現在何件の問い合わせを、何件にしたいのか?
があって、その前に、
Webサイト(インターネット)をどう活用していくべきか?
があって、その前に、
現在いくらの売上を、いくらにしたいのか?
があって、
その売上は事業計画を立てたからこその根拠のはずです。

本来の考え方に沿うように逆にたどると、
「事業計画」があって、
それに沿った「売上の目標」があって、
それを達成するために「Webサイト(インターネット)をどのように活用してくべきか」があって、
そのゴール(KPI)として、「現在何件の問い合わせを、何件にしたいのか?」があって、
そのためには「Webサイトはどうしたら良いか」ということになります。

事業計画からスタートしましたが、その前に事業としての戦略があり、その前に企業の戦略があり、その前にビジョンがあり、その前には理念がないといけません。

上から下まで整合性が取れていて、全体最適化がなされているというのが企業として理想、また業務のあり方として理想です。
一部(しかも一番末端の部分だけ)最適化したとしても、その効果は限定的でしょう。

Webを例として挙げましたが、上から下まで整合性を取るとるというのは何事において言えることですので、「具体的にはどうすれば?」の前に、ゴールからそこに至るまでの全てのことを一つ一つクリアにする必要があります。
それらをクリアにすることで、どうすれば良いのかというのが見えてくるのではないでしょうか。

クラウドソーシング

クラウドソーシング

クラウドソーシングというものをご存知でしょうか。
Web上でのビジネスマッチングですが、依頼主と受託側が会わなくても仕事ができて、物理的な制約がないという点は素晴らしい点だと思います。
ですが、私がフリーランスのデザイナーだとしても使用しないでしょう。
理由は、リスクに対して単価が話にならないぐらい安すぎるから。リスクがゼロでも安すぎるから。あと、やっぱり安すぎるからです。

依頼側が相場を分かっていないだけかも知れませんが、Webの制作に関して言えば相場の半値以下です。
それでも実績が欲しいから採算度外視で案件を受託したり、暇な人が小遣い稼ぎ程度の意識で受託する訳です。
その結果、ありえない料金の依頼ばかりになってしまっています。

運営側も料金の目安を提示したり、料金が妥当かどうかを利用者が意見できるようにするなど、非常識な案件を排除する努力をすべきでしょうが、現状を見る限りそういった努力をしているようには見えません。
案件の料金が低いために運営者が受け取るマージンも上がらない訳ですが、クラウドソーシングがいくつも存在するってことは、運営側は現状で儲かっているっていうことでしょうか?
だとしたら、改善されることは期待できないということですね。

料金を決めることはセンシティブで慎重に行うべきことです。
クラウドソーシングだからという訳ではありませんが、アイデアだけ出してそれをパクられるリスクもあるので、本来はそのリスク分も考慮した料金でないといけません。
安く提供したいなら、安く提供できるような仕組みができていないといけません。
また、必ずしも安く受託することが、顧客のためになるという訳でもないでしょう。

実際に日本の有名なクラウドソーシングサイトはありえない料金の依頼ばかりになっていて、それでも受託するようなレベルの人しか集まってないのではないかと思います。
そうなると、依頼側は安かろう悪かろうしか得られず、受託側は相場よりはるかに安い料金しか提示されない、悪循環から抜け出せないのがクラウドソーシングの実態だと感じます。

クラウドソーシングのビジネスモデル自体は良いと思うのですが、利用する側(依頼側、受託側)も運営側も現状を変えようとしないなら、このまま消えてしまうでしょう。
さすがに現状に対して運営側も満足していないでしょう。

しくみは良いけど、利用者や運営側のせいで利用者の受ける価値が低い例は他にもありそうです。
しかし、あんな料金でよく受けるなと、正気を疑うぐらい安いです。

守株

守株

宋人有耕田者。
田中有株、兎走觸株、折頸而死。
因釋其耒而守株、冀復得兎。
兎不可復得、而身爲宋國笑。

ウサギが走ってきて、木の切り株にぶつかって死んだのを見た男が、また兎が切り株にぶつからないかと、田んぼを耕すのをやめて切り株を見守っていたため、国中の笑い者になったという韓非子の守株です。

一般の店舗なら、看板を出したら通りすがりの方に新しく店を出したことが伝わるかもしれませんが、Webサイトの場合はサーバーにアップしても、それだけでは新たなサイトがWeb上にアップされたことは誰にも分かりません。
ですから、来訪者はいないことになります。
それで、どのような手段でWebサイトに人を誘致するかという話になるのですが、一番最初に出るのがSEOということになるでしょうか。

でも、ちょっと考えてみてください。
人を誘致しようの答えが「人が検索するのを待つ」で良いのでしょうか?
それこそ、来るかどうか分からない、来ても都合よく切り株にぶつかるかどうか分からないウサギを待っているようなものではないでしょうか。

検索されるのか?

企業や事業をされている方で、Webサイトをお持ち、あるいは作ろうと思っている方は、どういうワードで検索されることを想定していますか?

3月が近づくと「税理士」で検索する人が増えると税理士の先生に聞いたことがあります。
「中小企業診断士」で検索する人は、中小企業診断士を探している人じゃなくて、中小企業診断士になりたい人の方が圧倒的に多そうです。

そもそも論になりますが、ご自分のサービスは検索で探されるのでしょうか?

検索されたとしても

どんなワードにせよ、遠方の方やサービスとマッチしていない方など、顧客になりえない方に検索していただいて、ヒットしても仕方ありませんし。
検索されるとして、実際に顧客になりうる方はどのように検索して対象を探しているのでしょう?そういった想定はしていますか?

SEO対策

GoogleやBingなどの検索サイトが提供しているサービスは、言うまでもなく「検索」そのものです。
無料の検索サービスで多くの人に利用してもらって、そこに広告を表示するというビジネスモデルになっています。

まずは検索者にとって有益なサイトを結果として返さないといけない訳です。
さもないと、別の検索エンジンを使用されてしまいます。
そして利用者が減ると、広告媒体としての価値が低下し、それに伴って売上が低下することになります。
重ねて書きますが、検索エンジンは検索者にとって有益なサイトを検索結果として提示したい訳です。
そのため、Webサイトの内容を充実させることこそが一番のSEO対策がとおっしゃる方もおられるのでしょう。

技術的な処理をして上位表示させようとお考えの方は、検索者にとって有益なサイトが他にあっても、検索エンジンを騙して自分のサイトを上位表示させよう、そう考えているのと同義です。

あくまでも個人的な意見ですが、上記の理由からサイトのコンテンツや内容を問わずに上位表示を売りにするSEO業者、あるいは制作会社は眉に唾つけて見ています。
(そもそもそんなスキルも無いのに、できます、やりますと謳ってる会社は山ほどありますが)

SEO対策で検索順位が上がり、サイトへの訪問者が増えて、問い合わせがバンバンババンバン。
言葉だけが独り歩きして、そんな魔法の杖か何かだと思われているのがSEOの実態ではないかと思います。

来るかどうかわからない、また都合よく切り株にぶつかってくれるウサギを待つよりも、ウサギが欲しかったらウサギがいるところに捕まえに行く方が良いですね。
つまり、検索して探していただくのを待っているなら、プッシュ型の媒体活用など、もっと別の手段を使った方が早くないでしょうか?

Webサイト制作依頼時にやってはいけないこと(後編)

前回の続きです。

Webサイト制作依頼時にやってはいけないこと(後編)

[その5] パクる

不動産関連の企業様で、Webサイトのデザインを近所の弁護士事務所のサイト(良いと思ったところがたまたま近所だったのでしょうが)をパクって作ってくれと言われたことがあります。
Webデザインも、HTMLのソースも、cssも全て著作権がありますので、安易にパクる指示を出すのは止めましょう。

詳しくは書けませんが、その会社がWebサイトを作成する理由は、弁護士の先生に「うちはちゃんとした商売をやっていますよ」ということをアピールするためなんだそうです。

[その6] 半端な知識を持ち出す

どこかのセミナーで聞いてきたのか、半端な知識や専門用語(本当に分かってる?と思うこともしばしばあります)を持ち出すケースです。
SEOに関してが一番多いでしょうか。

仮にそれが部分最適化に繋がるとします。
ですが、部分最適化が全体最適化に繋がるとは限りません。
サイト全体を考えて構成やデザインを作成しますので、その部分最適化が成功に繋がるかどうかは別の話です。

[その7] 印刷してデザイン確認をする

誤字脱字がないかの確認をプリントアウトして行うのは良いのですが(ディスプレイの文字を長時間見るのは大変なので、むしろそちらの方が良いでしょう)、デザインや色味の確認を印刷ですべきではありません。
一般の複合機やプリンターでは正確に色の再現ができませんし、そもそも本来ディスプレイ見る物ですから、ディスプレイでどんな見え方をするのかをチェックしましょう。

ディスプレイで見る物は、ディスプレイで確認しましょう。
タブレット端末で見る物は、タブレット端末で確認しましょう。
スマートフォンで見る物は、スマートフォンで確認しましょう。

[その8] 上司→部下の順番でチェックする

あるナショナルクライアントでの話です。

その会社はデザインのチェックを上司から順番に行っていました(デザインをプリントアウトしたものに、チェックした順番にハンコが押してあるのです)。
上司がある部分にダメを出して、その後で部下が他に問題はないとしてOKしてしまうと仕事をしていないと思われる、だから無理やりどうでも良いことをダメを出すということをやっていました。
必然的に、修正する必要のないところに修正指示を出すことになり、その分料金がかさんでしまっていました。
チェックをするなら、部下から順に行いましょう。

[その9]データをアナログで渡す

Wordで作成した資料をプリントしてFAXで送ってくる。
写真素材用にと渡されたのがパンフレットのデータ(aiファイル)じゃなくて、パンフレットの実物だった。
CI(企業ロゴ)は封筒に印刷されてるから、それを使って。
文章の変更を電話で。

なんかデザイナーあるあるみたいになってしまいましたが、データはデジタルで渡しましょう。
文言の加筆や変更なんてメールなり、WordなりExcelなりで送れば、コピー&ペーストで済むのですが、手書きの(しかも走り書きで、なんて書いてあるのか分からない文字があったりすると)制作側の手間が増えるので、その分時間がかかるし、ミスの確率が高くなります。
文字を画像にしてそれをExcelに貼り付けて送ってきたので、結局それを見ながら自分で入力するはめになったということもありますけど(実話です)。
Excelの資料をプリントアウトして、ペンで指示を書き込み、スキャンしてpdf化したものを送ってくる(実話です)。
しかもそのpdfはページごとに向きがバラバラ(実話です)。

tiffファイルにjpgと拡張子をつけて送ってくる(実話です)。
Webなのに色をCMYKで指定(実話です)。
Webなのに単位がmm(実話です)。
…すみません、これらはただのデザイナーあるあるでした。

Webサイト制作依頼時にやってはいけないこと(前編)

Webサイト制作依頼時にやってはいけないこと

Webサイトを作成しても効果がない理由はいくつもあります。
制作側に起因すること、依頼者側に起因すること両方ありますが、制作時・更新時に依頼側がやりがちなことをいくつかご紹介いたします。
制作側でカバーできることも限界があり、その上「こちらはクライアントだ」と押し切られると、まずWeb制作は失敗、形だけのものになってしまいます。
そういったことに陥らないために、以下を確認してみてください。

[その1] 低価格で作らせようとする

食器の値段はピンキリです。
下は100円ショップから、それこそ上はいくらになるのかという話ですが、1,000円の皿を指して「皿1枚を100円で売ってる店もあるので、この皿100円で売れ」というのは世間一般の常識では道理の通らない話だと誰もが思うはずです。
ですが、Web制作ではこういうことが普通に起こります。
実際、私は「10万で作る制作会社もあるので、予算は10万円、それ以上は無し」と言われたことがあります。

費用の内訳、工数はどれだけかかるのか、なぜその値段なのか…等々、依頼側には分かりづらいのは確かです。
ですが、値段にはその値段になる理由があります。

制作にかかる費用は、ほぼ人件費です。
貴社の従業員1人にかかる1時間当たりの費用に当てはめて考えてみてください、1時間当たりかかっているでしょうか?
ちなみに制作代金が10万円だと、1人の人間が2日程度で全作業を完了させないといけないぐらいの作業量です。

ひょっとしたら、マウスをクリックしたらポンと作業が終わると思われているのかもしれませが、残念ながら21世紀の技術力ではそこまではできません。
パワーポイントで何回かクリックをしたらプレゼン資料が完成…なんてありえませんよね。
まっとうな制作会社なら、クライアントがWebサイトで課題を解決するためにはどうやったら良いか、どのようなものを作れば良いか、そういったところから時間をかけて企画します(もちろん、綺麗なものを作れば良いと思っているだけの制作会社もあります)。
そしてデザインを作成します。もちろん、マウスを何回かクリックでOK…なわけがありません。

では10万円あるいはそれ以下で作ってくれるようなところはどうなっているのか、という疑問を持たれる方もおられるかもしれません。
上に書きましたように、制作費用のほとんどは人件費です。
つまり、安い制作会社は利益を出すために、時間をかけないでできる安いなりのもの(=効果の出ないもの)しか作らないということです。

貴社のや貴社のサービス訴求のためのサイトではなく、ただWebサイトの体裁をしたものが欲しいだけなら、安価で制作するのも一つの選択肢でしょう。
しかし、効果がでないだけならまだしも、下手すれば会社の印象を損ないかねない場合もありえますので個人的にはお勧めは致しません。

[その2] 丸投げ

分からないのでとにかく任せる、何を聞こうとしても「分からない」…最近は少なくなりましたが。

例えるなら美容院に入って、何も希望を伝えないでとにかく何とかしろと言っているのと同じです。
美容師の立場だったらどうします?取りあえず髪を切ったり、まずはパーマをあててみる…なんて考えませんよね。

制作サイドは貴社のことを何も分かりません。
目的、予算、納期など伝えていただかないと提案すらしようがないのです。

ですので、おとなしくヒアリングされやがってください。
そんなこと言われてもよく分からない…と思われるのなら、確実に失敗しますので無理にWebサイトを作るのは止めましょう。

[その3] とりあえず作らせて、見てから決める

前のケースと似ていますが、「見てみないと分からない」というケースです。
これはナショナルクライアントの担当者でも普通におられます。

どういう要素をWebサイトで提示するのかが分かるように、ワイヤーフレームを作成して確認を取り、OKが出たので作業したら、そもそも見ずにOKを出していた。
珍しくないパターンですが、作業が増えて完成は遅くなるし、作業が増える分を料金に乗せられると依頼側が過剰な出費、料金に乗せられないと制作側のやる気も削がれるし、下手したら採算が合わないので途中で断られる可能性もあります。
これでは誰も得をしません。

Webサイトで重要なのは効果が出るかどうかです。
「どうやったら、効果が出るのかなんて分からない」
制作前に制作会社や広告代理店との間で打ち合わせを行うのはそのためです。
依頼者側の企業を取り巻く環境、強み、ターゲット、訴求したいこと、そういったことを加味して、どのような方法で、どのように訴求するかを制作側は考えます。

Webサイトの目的を見失い、見た目にしか意識が行っていないから、あるいは形を作れば良いとしか認識していないので、まず見た目を要求するのです。
どうしても実際に見てみないと分からないとおっしゃるなら、その分の費用は覚悟しておいた方が宜しいかと思います。

[その4] 情報の出し惜しみ

Webサイトに全部掲載すると問い合わせが来なくなってしまうことを懸念して、情報の出し惜しみをされるケースがあります。
自分しか知らないようなレアな情報、ノウハウならまだしも、Webにおいて情報の出し惜しみはむしろマイナスです。

インターネットの場合、複数の候補を同時並行して比較することが容易にできます。

  • 欲しい情報は全て掲載されている⇒後は申し込むだけ
  • 肝心なことを掲載していない⇒問い合わせる⇒申し込み

明確な意図をもってWebサイトを閲覧している人にしてみれば、以上のように、「問い合わせ」というワンステップが増えるだけで手間と時間の大きなロスになります。

閲覧者の欲しい情報を問い合わせる必要があるということは、問い合わせていただくことで見込み客と繋がりを持ち、そこで色々売りつけようと思っているということですね。
そういう下心は、当然相手に伝わってますし、そんな煩わしい企業にわざわざ問い合わせなんてするでしょうか?

後半に続きます。

Webサイトの制作依頼をするべき業者の選び方(後編)

前編はこちら
前回の続きです。

Webサイトの制作依頼をするべき業者の選び方(後編)

利益につながる提案をしてもらえる企業の見分け方

いくつか候補を挙げてから、何社かにアイデアを出してもらって比較するのがベターだと思います。
折衝時のチェックポイントをご紹介します。

大雑把な制作手順として、一般的には以下の通りです。

  1. 要件のヒアリング
  2. ヒアリングをもとにして、効果を上げるための提案(コンテンツ・サイト構成など)
  3. デザインのラフ確認
  4. デザイン確認(原稿の受け渡し)
  5. 制作(原稿の受け渡し)
  6. 検収
  7. 納品

業者によってどの時点で契約になるのかはまちまちですが、概ねどの業者も「4.デザイン確認(原稿の受け渡し)」の時点では契約していますので、デザインのラフを確認するまでのチェックポイントです。

(1.要件のヒアリング時)意見を出してもらえるか

折衝担当者は営業、ディレクター、あるいはデザイナーが直接折衝業務にあたったり、営業+デザイナーで来る、なんてケースがあります。
要するに業者によってまちまちです。
肝心なのは肩書よりも、ちゃんと提案をしてくれるかどうかです。

知識のあまりない営業が折衝担当だった場合、要望をただデザイナーに伝えるだけの伝書鳩である確率が非常に高いです。
こちらがわの要求に対して、意見もなければ、良い提案もしてもらえず、直接デザイナーとやり取りした方が手っ取り早いなんて状況になってしまいます。
その伝書鳩の給料も料金に入っている訳ですから、そういった人間に窓口をさせている会社は避けた方が無難です。

また、ヒアリングの内容がデザインについてばかりだったり、提案の内容が効果やそれを生み出すための中身ではなく、見た目や印象ばかりの場合も注意してください。
批判になってしまいますが、綺麗な形を作ること、こちらの好みの形を作ることが仕事だと思っているデザイナー・制作会社も多いです。
要求はWebサイトを作ってもらうことではなく、Webサイトを作ることで売上や問い合わせを増やすことであるはずです。

(2.提案時)効果を上げるための提案をしてもらえるか

Webサイトを作っても、見込み客に来ていただけないと意味がありません。来ていただいても見ずに立ち去られたら意味がありませんし、反応がなければやはり意味がありません。
ですので、Webサイトへの誘因からゴール(お問い合わせや来店誘致など)のシナリオをちゃんと説明してくれる会社を選択しましょう。
もちろん説明通りに行くかどうかは試さないと分からないのですが、それはサイト運営しながら修正すれば良い話です(費用は掛かりますが)。

サイトへの見込み客の誘因の手法として、SEOやPPC広告の提案しかしない会社は、要するにその点を特に考えていないと言っているのと同義なので、そういった会社に依頼するのは止めましょう。
SEOやPPC広告はユーザーが検索するということが前提です。言い換えると、見込み客が検索してくれない限り、Webサイトの訪問者は増えないということです。
SEOやPPC広告を提案された場合、「いつ」「どれだけの」「どんな人が」「どんなキーワードで」検索する見込みがあって提案しているのか突っ込んでみてください、しどろもどろになるでしょう。
逆にデータをもって提案してくれる相手なら依頼候補です。

(3.デザインのラフ確認)実際の環境で見せてもらえるか

次はトップページのラフデザイン(あくまでも見本です。クリック等はできません)の作成になります。
ラフデザインを提示する際、プリントしたものだけを見せてくる会社は止めましょう。

WebサイトはPCのディスプレイやタブレット端末、スマートフォンなどで見る物であって、プリントして見るものではありません。
印刷する機械で色も変わりますし、ファーストビュー(ページを表示した際に、ブラウザに表示される領域)ではどこまで見えるか、端末が変わるとどう見え方が変わるか、そういったことはプリントしたものでは分かりません。
ユーザーが閲覧する状況(あるいはそれに近い環境)で見せないといけないという当たり前の常識がない会社はやめましょう。

こういった会社は広告代理店でまれに見られます。逆に制作会社では皆無でしょう。
実際の画面で見せながら、比較ができるようにプリントもしている場合はむしろ評価対象です。

(3.デザインのラフ確認)デザインの説明をしてもらえるか

デザインとは綺麗にものを配置することではありません。
情報を効果的に提示するために色や形がある訳です。

当然ラフ段階であっても、色、配置、フォントの種類や大きさなど、デザインの意図やねらいなどがあるはずです。
それがないのは意図されたデザインではない、ただ形だけを作っただけのものでしかありません。
そういったデザインを作成する会社には依頼しない方が良いでしょう。

いささか大雑把ではありますが、制作依頼をするべき業者の選び方をご紹介させていただきました。
Webサイトは作って終わりではなく、作ってからが勝負ですので、以上を加味しながら、
今後もつきあっていけそうなパートナーを慎重に選定してください。

Webサイトの制作依頼をするべき業者の選び方(中編)

前回の続きです。

Webサイトの制作依頼をするべき業者の選び方(中編)

実際に問い合わせる相手の選定

「Web制作+(地域名)」「ホームページ作成+(地域名)」などで色々検索してみてください。
いくつもヒットしますが、いきなり1社に決めてしまわないで、何社かにアイデアを出してもらって比較するのがベターだと思います。
まずは候補をいくつか挙げて、それぞれの業者のWebサイトを見てください。

候補にするかどうかの判断のポイントは以下の通りです。

1.Webサイトを見た時に惹かれるかどうか、詳しく知りたいと思うかどうか

初めてそのWebサイトを訪問した時、3秒でもっと見るか、見るのを止めるかを判断すると言われています。
訪問者に自社を訴求できないのに、他者の訴求はできません。

2.実際に読んでいて知りたいことが書かれているか、知りたい情報に少ない手順でアクセスできるか

Webサイトを検索して訪れる人は、こういうことを知りたいという目的があります。
何が知りたいかは閲覧する人によって異なりますが、想定したことを先回りして提示することができないなら、それは効果的なWebサイトではありません。
例えば、「過去にクライアントの売上を上げた実績を知りたい」と思ってWebサイトを訪問したら、実績のページがなかった場合、依頼や問い合わせをしたいと思うでしょうか?

3.実績のページに案件ごとの意図やコンセプトなどの説明があるか

ただ「こういうWebサイトを作りました」だけでなく、ちゃんとした説明がされている業者にしましょう。
効果や結果が書かれていたら、なお良しです。
制作した効果・結果を提示できているというのは、納品後のフォローができているということです。
納品してそれで終わり、結果に対する責任も負いませんという業者と付き合っても仕方がありません。

取りあえず、この3点で判断してみてください。
要するに、訪問者に対して訴求できている会社に依頼するということです。
繰り返しになりますが、自社の訴求もできていないのに、他社の訴求ができる訳がありません。

避けた方が良いケース

良い会社を探すのは難しいですが、悪い会社は簡単です。
以下に該当する場合は避けた方が良いでしょう。

グリグリ動いてかっこいいサイト・かっこいいけどテキスト情報などが極端に少ないサイト

制作会社のWebサイトは直接受注をするために一般企業向けに作られたものと、広告代理店向けに技術やセンスをアピールするものの2種類があります。
この条件に当てはまるのは概ね後者で、そもそも訴求対象が異なるため、デザイン・技術以外のことがWebサイトから分かりづらいので、避けた方が無難です。

Webサイトが前時代的なデザイン

色々見ていると制作を請け負う業者のWebサイトのデザインも、前時代的なものと最新のデザインを取り入れているもの色々あることが分かると思います。
最新のデザインや流行りを取り入れるのが必ずしも良い訳ではないですが、「できない」と「やらない」では天と地ほどの差があります。
面倒なことですが、制作会社は忙しいので自社のサイトを放置しているところも多いです。
そうなると、スキルやセンスが前時代的なのか、ただ忙しいから自社のWebサイトを放置しているのは判断ができませんが、制作実績で判断するか、そういった業者は思い切って候補から外すようにしましょう。
前時代的の具体的な例ですが、ページの幅がyahooと比較して極端に小さい会社、文章の行間がやたら狭いサイトです。
現在、Webデザインの流れとして、ディスプレイの解像度が大きくなるのに伴ってページの幅やフォントサイズを大きくなっている傾向にありますが、それに対応していないという判断ができます。

メインのビジュアルが握手している写真、ビルの写真、その他何を表しているのかよく分からない画像を使用している

以前にも意味のない画像を使うなと書きましたが、Webサイトが表示されて、訪問者に一番訴求ができるビジュアルに、訪問者を惹きつけない、さして意味をなさない画像を使用する時点で、その会社はたいしたものは作れません。
何度も繰り返しますが、自社の訴求ができないのに、他者の訴求はできません。

過去に制作したデザインが全部同じパターン

UI(ユーザーインターフェース)の関係上、メニューがページ上部か左に来るのは仕方がないのですが、他のコンテンツの配置などが同じパターンなのは、クライアントがどうあれ、訴求内容・対象がどうあれ、テンプレートに流し込むだけのやっつけ仕事しかしていないだけですので、避けた方が無難です。

リース

一頃に比べたらWebサイトのリース業者は減りましたが、詐欺の可能性大です。
「イニシャルコストゼロで作成できます。保守管理費用を〇年間、毎月×万円いただきます」そういう契約を行って、そもそも保守の必要が無いサイトの料金を払い続けさせたり、実際には何もしないという業者です。
止めたくても、リースだと一度契約すると解約ができません(結局残金を全額払うことになる)。
中小企業庁も注意喚起しています。

次回は業者との折衝時における選定方法をご紹介します。

Webサイトの制作依頼をするべき業者の選び方(前編)

Webサイトを制作依頼する業者の選び方(前編)

企業、または事業主の方がWebサイトを新たに制作するとき、あるいはWebサイトをリニューアルしたいときに依頼先をどうやって探されているでしょう?
知り合いに頼むというのもあるでしょうし、検索して探すというのもあるでしょう。
実績もあって信頼ができる相手であれば、知り合いに頼むのが良いかもしれません。
しかし、検索して探す場合はいくつかの注意が必要です。

誰が作ってくれる?

そもそもWebサイトって誰が作ってくれるんでしょうか?
まず、Webサイトを作成してくれる業者の代表的なものを挙げてみました。

  1. 制作会社
  2. SOHO・フリーランス
  3. システムインテグレーター
  4. 印刷会社
  5. 広告代理店

1.制作会社

一般的に何と呼ばれているのか存じ上げませんが、我々デザイナーは「制作会社」と呼んでいます。
いわゆるデザインを請け負う会社です。Web専門もあれば、DTPも請け負う会社があります。
システムが得意な会社、スキルの高い会社、運営面のサポートが得意な会社、会社によって特色があります。

2.SOHO・フリーランス

制作会社との違いは、1人であるか複数であるかです。
制作会社同様、Web専門もあれば、DTPも請け負うところもあります。
ですが、何でも来いに名人なしと言うように、システムもできて、運営のサポートもできて…という人はほとんどいないでしょう。
1人である以上、規模の大きな制作は不向きですが、制作会社よりも小回りが利きやすいというメリットがあります。

3.システムインテグレーター

隣接する業界から業務拡大目的でWeb制作に進出したパターンです。
Web制作に対する本気度は会社によってまちまちです。
制作会社レベルの能力を持つ会社もあるでしょうし、業務内容に一応Webサイト制作と書いています、という程度の会社もあります。

4.印刷会社

古くからある業態ですが、システムインテグレーター同様に時代の波に対応するため、隣接する業界から業務拡大目的でWeb制作に進出したパターンです。
システムインテグレーター同様にWeb制作に対する本気度は会社によってまちまちです。
名刺やパンフレットなどの印刷物もワンストップで依頼できるというメリットがあります。

5.広告代理店

会社によって異なりますが、たいてい複数の媒体(Webだけでなく、新聞、雑誌、バスや電車・駅の広告など)を取り扱っています。
ですから、集客のためのWeb以外の提案もしてもらえる可能性があります。
制作するセクションが内部にあって内製を行う会社と、制作は全て外注の両パターンが有ります。

結論から言えば、発注するなら1・2(5)でしょう。
1(制作会社)と2(SOHO・フリーランス)は専門家ですから、言うまでもありません。
3(システムインテグレーター)に関しては個人的な経験でしかないのですが、「おっ」と思わせるようなものを製作しているシステムインテグレーターを見たことがないということ、自社サイトがたいしたことがない企業が多い(=制作スキルが低い)ということが理由です。
4(印刷会社)に関してもシステムインテグレーターと似たような理由ですが、餅を餅屋に頼まないで、あえて「Webもやっています」という業種に頼む必要性はないということです。
5(広告代理店)もWebに強いところならという条件付きですが、他の媒体の提案も期待できるので、アリだと思います。

なぜ色々な業種でWeb制作をやっているのか

なぜこんなにも色々な業種・業態がWebサイトの制作をしているのかというと、Webサイトの制作自体は誰でもできるからです。
しかし、Webサイトがあるだけで売上が上がったり、問い合わせが増える訳ではありません。

  • Webサイトへの見込み客の誘因
  • このサイトを見る価値があると来訪者に一瞬で思わせること
  • 売上に繋がる訴求
  • サイト内の導線

などが必要になります。

専門業者でもそんなノウハウを持っていない、綺麗なデザインが売りですと言うところが多いのが現状です。
ですので、ただWebサイトを作る企業ではなく、利益につながる提案をしてもらえる相手を選ぶことが必要です。

次回は具体的な選定方法をご紹介します。

ドメインの話

ドメインの話

この記事における「ドメイン」というのはWebサイトやメールアドレスに使用されるドメイン名のことです。

例えばABC建設という企業があったとします。
その企業のWebサイトのURLが以下だった場合、それぞれどのような印象を受けますか?
(全て架空のURLです)

  1. http://www.abc-kensetsu.co.jp
  2. http://www.ocn.ne.jp/~abc-kensetsu/
  3. http://abc-kensetsu.fc2.com

1は企業名のドメインを取得した場合です。まあ、当たり前なので特に何の印象もないかもしれません。
2はプロバイダのサーバースペースを利用しているケースです。
3はFC2のブログをWebサイト代わりに使用しているケースです。

企業や事業主なら1はもっともポピュラーなケースでしょう。
では2や3はいかがですか?
2も3も個人サイトみたいですね。URLを見ただけで「ドメインも取ってないのか、ショボ。」「ちゃんとした事業をやっているのかな?」なんて思われるかもしれません。

普通、営業マンならスーツを着て訪問をしますよね。
それどころか、詐欺師や押し売りでも身なりはちゃんとするでしょう。
最低限、身なりだけでもちゃんとした印象を与えるためです。

同じようにWebサイトの住所であるURLで悪い印象を与えないようにちゃんとしたドメインを取得することをお勧めいたします。
ちゃんとした、というのは社名、屋号、個人名を想起でき、事業者として不信感を与えないものです。
企業サイトではなく、サービスのサイトではサービス名の他、サービス内容をドメインにするというもの良いでしょう。

ドメインは早い者勝ち

とはいえ、ドメイン取得は早いもの勝ちなので、取りたいドメインがすでに使用されている可能性もあります。
その場合は、単語と単語の間にハイフンを入れたり、または取ったりするなどして、できるだけ近いドメインを取るようにしましょう。

かつて、一度だけですが取りたいドメインが取れなかった企業の代表者の方に「最後にハイフン付けてくれ」と言われたことがあります。
例えばabcde.comを取りたかったが取れなかったので、abcde-.comにして欲しいというオーダーです。
URLがhttp://www.abcde-.comです。
間違いでハイフンが入ってしまったか、続きがあるのかと思われそうです。

お茶を濁すのは如何なものでしょうか

たまに西暦をつけてお茶を濁すというパターンを見かけます。
ですが、取りたいドメインをすでに取られていたという理由でドメインに西暦を入れてお茶を濁すのは止めた方が良いでしょう。
Webサイトのローンチの年が2015だから2015をつけてお茶を濁しても、次の年になったらその数字に意味がなくなります。
1年限りのサイトをずっと放置していると思われかねません。
ちなみにOKの例として、ドイツのブンデスリーガのTSV1860ミュンヘンがあります。
URLはhttp://www.tsv1860.deなのですが、チーム名が設立年+地名なので、西暦の数字に不変の意味があるからです。

使いまわすのも如何なものでしょうか

ごくまれに取得したドメインを使いまわしていて、社名とURLが異なる会社があります。
社名がabcなのに、URLがhttp://www.def.comになっているということです。
例えば会社の所在地が変わったのに、名刺や封筒にプリントされた住所はそのまま、なんてことはないと思います。
実際の社名とWebサイトのドメインが異なった場合、乗っ取られてる?とまではいかないにしても不安にはなりますよね。

気にされない方は全然気にされないのでしょうが、事業用のWebサイトを作成するならドメインはちゃんとしているに越したことはありません、というよりもちゃんとしていて当たり前です。
ドメインに関してあまり考える機会のなかった企業様・事業主様は、信頼性という点を鑑みて見直してみてはいかがでしょうか。

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