ブログBlog

中小企業診断士が人に聞いてはいけないこと

中小企業診断士の7割は企業に勤めている企業内診断士だと言われています。
残りの3割が経営者か無職、そして独立診断士です。
最初から独立するつもりで中小企業診断士になった方もいらっしゃいますし、中小企業診断士になってから独立というものを考える方もいらっしゃいます。

独立をしたら必然的に自分で営業しなければいけませんが、まず最初の課題が顧客を見つけて契約することという人がほとんどなのではないでしょうか。
たまに聞かれることもあるのですが、個人的にはどうやって顧客を得るのかということを他の中小企業診断士に聞いてはいけないと考えています。
理由は以下の通りです。

  • そもそも答えようがない
  • 能力を疑われる
  • 信頼を失う

それぞれについて、説明いたします。

そもそも答えようがない

まず第一に、そもそも答えようがありません。

どうやって顧客を得るかということをマーケティングのフレームワークの視点で考えてみましょう。
マーケティングにおいては、以下の手順で考えます。

  • 環境分析(R)
  • セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニング(STP)
  • マーケティングミックス(MM)
  • 実施(I)
  • 管理(C)

顧客を得るための活動はマーケティングミックスの内の要素です。
4Pだとしたらプロモーションに該当すると考えられます。
プロモーションを検討しようと思ったら、環境分析を行った後、STPを検討し、他の4Pの要素と併せて考えます。

誰に何を売るのか前提条件も何もなしで、「いくらで売ったら良いでしょうか」といきなり聞かれても答えようがないでしょう。
同様に、誰に何をいくらで提供するのかが分からないのに、どうやって顧客を得るのかという問いには答えようがありません。

能力を疑われる

次は、全く別の角度から考えてみましょう。

人に聞くというのは、要するに自分で考える能力がないということです。
他の中小企業診断士から見て、この人にコンサルなんか無理と思われるだけです。

いくら頂くかはケースバイケースですが、コンサルタントに対価を支払おうと思ったら、それなりの企業規模が必要です。
業種業態によって異なりますが、3億や5億ぐらいの売上高がないと難しいのが現実ではないでしょうか。

裸一貫から事業を起こし、それだけの売上高まで大きくした経営者様、事業承継をしてそれだけの会社を切り盛りしている経営者様は修羅場をくぐってきています。
自分自身のことを自分で考えられない人に対してコンサルティングができるのか?と思われることはあっても、依頼したいとは決して思われないでしょう。

信頼を失う

個人的には能力がなければ身につければ良いと思っています。
しかし、「どうしたら信頼して仕事を発注してもらえるのか、まだ分からないけど頑張ります」というのと「どうしたら良いのか教えてください」では、相手の受け取る印象は全く異なります。

自分自身の事業について、考えないといけないのは自分自身です。
しかし、人に聞く時点で「考えることを放棄しましたので、答えだけ教えてください」と言っている訳です。
考えることが仕事のコンサルタントが、考えるのを止めたと言えば、周囲の信用を失ってしまいます。

また、そういうことを言ったら、他の人から能力を疑われる、信頼を失うということが分からないということが、そもそもの問題なのかもしれません。

自分で考える

企業の支援のスキルアップに繋がるようなことはどんどん人に聞けば良いと思いますが、自分自身の事業、ビジネスモデルをどうしていくかということをコンサルタントが自分で考えないで、人に聞いていて良いのでしょうか?

自分自身の事業を考えるにあたって、顧客として想定している企業の外部環境はどうなっていて、今後はどう変化してくことが見込まれているのか。どういったお困りごとを抱えているのか(顕在化していること、潜在的なことの両方)、それが外部環境の変化に応じてどうなっていくのかといったことを考えなくてはいけません。

それらを考えることが、他の中小企業診断士とは違った角度からの視点を持つことに繋がり、自分ならではの付加価値提供やより高い付加価値を提供し、他の中小企業診断士よりも高い評価に繋がるのではないでしょうか。