大航海時代
2016.10.22
オスマン朝トルコが地中海の制海権を得たとともに地中海交易を支配し、高い関税をかけたことで、ヨーロッパ諸国は新たな交易ルートの開拓に迫らることになりました。
そこで15世紀半ばから17世紀にかけてポルトガル、イスパニア(スペイン)を中心にイギリス、オランダなどのヨーロッパ諸国が世界中に進出したことはご存知だと思います。
さて、ポルトガルから東南アジアまで香辛料の買い付けに行くとして、以下のどちらの方が成功率が高いと思いますか?
- 性能の高い船に優秀なクルーが乗っているが、目的地がはっきりしていない。
- 普通の性能の船に、普通の能力のクルー、目的地とそこまでのルートが明確。
普通に考えて後者ですね。
目的地がはっきりしないと、そこまでのルートの設定もできません。
つまり、おそらくこっち、なんとなくあっちで進むことになり、運が良かったらたどり着くかも、なんてことにもなりかねません。
こういった状況では、船の性能が高くてもクルーが優秀でもそれらを充分に生かすことができません。
さて、経営に当てはめてみて考えると、企業としてのビジョンや経営計画が無いのに、高性能な設備や優秀なスタッフだけを揃えても仕方がないということになります。
経営ビジョンや経営目標(ゴール)がないと、ロードマップが描けません。
そうなると、取りあえず設備やスタッフ、その他のリソースを目の前の業務をこなすために使うだけで、有効に活用できません。
求人の際に、優秀な人が来てほしいと思うのはどの企業も同じでしょうが、経営ビジョンや経営目標がなければ、せっかく優秀な人が来てくれたとしてもその能力を生かし切れません。
いかがでしょうか、経営ビジョンや経営目標をちゃんと策定していますか?