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孫臏とSWOT分析の話

経営戦略策定に活用するフレームワークでSWOT分析があります。
どのようなツールでも使い方を誤ると効果がないどころか、逆効果にもなり得ます。
SWOT分析を行うにあたっての、注意点とは何でしょうか。

孫臏の話

孫臏は中国の春秋時代の軍略家である孫武の子孫で、ご先祖様同様に孫子と呼ばれています。
孫臏の有名な話として、斉の将軍田忌を競馬に勝たせる話があります。

斉の将軍田忌は、斉の王族の子弟たちと大金をかけて競馬をしていました。
孫臏が見たところ、それぞれ速い馬、普通の馬、遅い馬の3つに分類でき、双方のそれぞれの馬は早さに大差がないことが分かりました。
孫臏は田忌に対し、相手の速い馬には遅い馬を、普通の馬には速い馬を、遅い馬には普通に馬で勝負することをアドバイスしました。
それによって、田忌は2勝1敗で勝つことができたというものです。

孫臏の逸話のように、相手の強みで勝負せず、自分の強みが生きる場面で勝負するということを当たり前のことだと思うかもしれません。
しかし、SWOT分析のやり方やタイミングを間違えると、その当たり前のことができなくなるかもしれません。

SWOTとは?

SWOT分析の強み・弱み・機会・脅威というのは絶対的なものではなく、事業ドメインによって異なる相対的なものです。
自分が得意だったとしても、競合がもっと優れていたら、勝負をしても勝てません。
さほど得意でなかったとしても、競合より優れていたら、その点には優位性があります。

事業ドメインが設定され、競合や周囲の環境が明確な状態であればともかく、経営戦略の策定にまずSWOT分析をすると、強み・弱み・機会・脅威が正確ではありません。

そうなると、得意だと思っていること・不得意だと思っていること・機会だと思っていること・脅威だと思っていることでクロスSWOTをすることになります。

その結果、 相手の強い馬に普通の馬、相手の普通の馬に遅い馬をあてがってしまうという危険性があります。

結論

個人的には経営戦略の策定にSWOT分析を行うことには疑問を感じなくもありません。
時間の概念がないといったこともありますが、そもそも強み・弱み・機会・脅威の認識が果たして正しいのかという点が不明瞭だからです。

もちろん、SWOT分析でも他のフレームワークでも上手に活用されるのであれば良いと思います。
しかし、機械的にSWOT分析をするということであれば、却って注意が必要だと思いますが、いかがでしょうか。

話は大きく変わりますが、孫臏の話を体現したようなゲームがあります。
2人でできますし、30分程度で終わるため、企業で従業員の研修に使ってみても良いのではないでしょうか。