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意味の付与

意味の付与

台風の季節ですが、台風は東日本よりも西日本に上陸することが多いのは、太平洋高気圧の張り出し方や偏西風などが要因なんだそうです。
とはいえ、東北地方にも台風は来ない訳ではありません。

主に東北地方では「りんご台風」の別名で呼ばれている、平成3年9月に日本に上陸した台風19号は、全国各地に甚大な被害を及ぼしましたが、青森県のりんご農園も被害を受け、収穫前のリンゴがほとんど落ちてしまうという被害に見舞われました。
ある農家は、台風で落ちずに残ったリンゴを「落ちないリンゴ」として販売し、受験生向けの合格祈願の縁起物として販売し、人気を呼びました。

ものとしてはただのリンゴです。
しかし、台風で落ちなかったリンゴを「落ちないリンゴ」として新たな価値を付与することで、受験生向けの縁起物という意味の商品になりました。

さて、機能、性能という商品の持つ本来の価値で、差別化ができているなら、競合との競争を避けることができているなら良いのですが、コモディティ化してしまった場合、違う価値を提示しないと単なる価格勝負になってしまいます。

飲食店で誕生日パーティーや記念日を祝うサービスを行っているところがあります。
例えば毎年誕生日にその店で家族で食事を取っていたら、その店は1年で1日だけだったとしても、他の店とは違う意味を持った店になっているといえるでしょう。
1年に1度の決まった日は、その店に行くという理由ができている時点で、コモディティ化していませんよね。

ミラノ工科大学の経営大学院教授のロベルト・ベンガンティは自著であるデザイン・ドリブン・イノベーションの中で、人々は製品ではなく意味を買っていると述べています。

台風で落ちなかったリンゴが受験生向けの縁起物になりました。
他の商品でも、新たな意味を付与できないでしょうか?