ブログBlog

AIでの商品開発

コミュニケーションが必要なものや想像力が必要な仕事はAIの苦手とするところだと言われています。 しかし、データに基づいて商品の開発をするのであれば、それはAIの特異な領域にも踏み込んでいると言えるでしょう。
では、商品開発において、AIによる影響というのはどういったことが考えられるでしょうか。

AIでの商品開発の事例

先日、AIでの商品開発に関するニュースがありました。

AI製ウイスキーはお好き?=スウェーデン蒸留所が今秋発売

この記事からは企画開発においての詳細なことは分かりませんが、レシピをAIで作成したことまでは分かります。
最終的な決定は人間が行うとありますが、ゆくゆくは最終的な決定までAIで行うようになるのかというと、そうはならないと思われます。
理由を以下に述べます。

コモディティ化の問題

AIが導き出す回答は、元になるビッグデータの量や質によって異なることが考えられます。
ビッグデータの精度はデータが集まれば集まるほど高まっていきます。つまり、日を追う程にデータの精度は高まっていくということです。
そして、ビッグデータの精度が高まるほど最適な解は絞られます。

つまり、多くの人の好みに関するデータが集まれば集まるほど、同じ解答あるいは既存のものに近い解答に寄っていってしまうことになります。
その結果、どこのメーカーが作った商品も、競合と同質のものになってしまうことが予想されます。

類似性の問題

最終的な決定までAIで行わないと考えられるもう一つの理由は、出来上がったものが他のものに似る可能性があるということです。

売れていることと、多くの人に好まれる味であるかどうかは一致するとは言い切れないかもしれませんが、AIによって多くの人に好まれると判断されたものが既存の人気の商品とは異なっているかどうかは、実際に作ってみるまで分かりません。

『世界で最も売れるウイスキー25銘柄ランキング 国別1位はインド』によると、インドのウィスキーが上位のほとんどを占めています。
個人的な意見ですが、これらインドのウィスキーが現在の日本ではあまり見かけないので、どの国でどの程度流通しているのかは分かりません。

しかし、ジョニーウォーカーやジャックダニエルなども含めて、これら売れているウィスキーのいずれかとそっくりな味であったなら、AIで開発した以外に特段の存在価値がないことになってしまいます。

結論

AIに対する知識のない人間が書いていますので、「もっと他にもAIでの開発には不都合がある」「その問題はクリアできる」といったこともあるかと思います。

しかし、AIを使用して商品開発をしたら、必ずしも売れる商品が開発できるという訳ではないということは間違いないでしょう。

ご紹介した事例も、AIでの商品開発を実際にやってみたというのは面白い試みだとは思いますが、これは世界初の試みなのでユニークな商品なのであって、「完璧なブレンド」がどのような味なのかは飲んでみないと判断できません。
そして、それがどの程度の収益を生むかということも分かりません。

新しい技術や未知の技術から影響を受けることは十分に考えられたとしても、過剰な期待や、過度な不安を抱かず、客観的に判断したいところです。