美味しい≠来店

美味しい≠来店

食べてみたら美味しかった。また行きたい、人を誘って行きたい。
飲食店なら理想の状態でしょう。

しかし、美味しいかどうかは実際に食べてみないと分かりません。
そのためには実際に来店していただかないといけません。
そして、実際に店に入るかどうかは「美味しそう」と思っていただく必要があります。
言葉にしたら当たり前のことなんですが、「美味しい」と思っていただく努力だけでなく、「美味しそう」と思っていただく努力ってどれぐらいの方がされているのでしょうか?

実際にあった例ですが、カレー屋さんが出来ました。
店の前を毎日通っていたのですが、それほど流行っている風でもなさそうでした。
ある時から店の前の看板がどんどん増えていきました。

具体的に書くと、店の屋号の看板を店の前にいくつも並べていたのです。
味の良さや、他との差別化できている点など、入ってみようと思わせるような訴求ではありませんでした。
前を通れば、そこにカレー屋さんがあることは分かりますから、屋号をたくさん並べる必要も、カレー屋さんですよと複数の看板で改めて訴求する必要はありません。

例えば病院や診療所なら、やさしそう、ちゃんと治してくれそう。
小売店舗なら、自分の欲しいものがありそう、興味を引くものがありそう。
コンサルタントなら、問題を解決してくれそう、頼れそう。
…などなど、入ってみよう、サービスを受けようと思っていただくような訴求が必要であるということは、飲食店に限らず、対価をいただいて商品やサービスを提供する供給者全員に該当する話です。

自分自身を振り返ってみて、ちゃんとできているかというと、反省する点ばかりですが。

91mm×55mmのプロモーションツール(後編)

91mm×55mmのプロモーションツール(前編)はこちらから

[case:5] アピール内容が多過ぎ

提供しているサービス内容を色々書かれている名刺も多いですね。
プロモーションツールとして有効に活用しようという意思が見える名刺だと言えるでしょう。

チラシやフライヤーなどの他のプロモーションツールと比較して、名刺は読まれる確率が高いと言っても、受け取った全員が全ての文字に漏れなく目を通すという訳ではありません。

裏表、2つ折り、3つ折り…等々、サイズは様々ですが、いずれにせよ名刺の大きさには制限があり、また視認性に限度がありますので、文字のサイズ行間、文字間もある程度を確保しておく必要があります。
つまり、言いたいことを全て掲載できる訳ではなく、おのずと掲載すべき情報の取捨選択の必要があるということになります。

何も名刺だけで訴求を行う必要はないのではないでしょうか。
提供しているサービスの一覧(数によりますが、これも全て名刺に掲載する必要はありません)を掲載しておき、Webサイトに誘導。Webサイトで各サービスを詳細に説明するといった方法なら文字数の制限もありませんし、Webサイトからそのままお問い合わせ、お申込みといったことも可能です。

老眼の方だとメガネをはずして、対象を少し離してでないと見えないという方がいらっしゃいますが、そういった方はまず細かい字でてんこ盛りに書かれた文字は全部見ないでしょう。

名刺は他のプロモーションツールと比較して読んでいただきやすいツールですから、ハードルを自ら設置するのは避けた方が良いと思います。

[case:6] 連絡先が多過ぎ

[case:5]の内容とも重なるのですが、精査しましょうということです。

規模や、企業か個人事業主かなど、条件によって多少変わってくると思いますが、
会社の電話番号、FAX番号、URLは必須でしょう。
会社や業務内容にもよるのでしょうが、個人のメールアドレス、携帯の電話番号はある方と無い方がいらっしゃいますね。
携帯メールアドレスを掲載されている方となるとかなり率は下がります。
個人のfacebookのアドレス、Twitterのアカウント、ブログのURL…この辺りは掲載するにしても、何らかの理由や意図が必要だと思います。

連絡の手段を色々載せても連絡したくなる訳ではありません。
連絡先がスペースを取りすぎて、名前やキャッチコピーなどが窮屈で読みにくくなっていたら本末転倒だと思います。

[case:7] 写真が汚い

写真を掲載している名刺は「これって誰だったかな?」と忘れられてしまうことを防ぐのに有効ですが、その写真が汚いとそもそも良い印象を与えませんよね。
これは使用している画像の解像度の問題もありますし、印刷の問題もあります。

Webサイトで使用するイメージファイルは72dpiですが、350dpiがカラー印刷の適正解像度と言われています。
ちゃんとしたプロのカメラマンにお願いするのが理想ですが、それが難しいのであれば、デジカメで撮ったものを使うということになります。
くれぐれも携帯ではなく、ちゃんとしたデジカメで撮った写真を使用しましょう。

[case:8] 地味すぎ

さんざんあれこれ書いたことと矛盾するようですが、企業名、肩書、名前、連絡先だけの地味な名刺で、その後ビジネスに繋がった例ってどれぐらいあるんでしょう?
頂いてしばらくしてその名刺を見た時、相手のことが思い出せますか?
それと同じことを相手も感じているのです。

とんがった名刺にする必要は全くありませんが、印象に残らない名刺は誰だか思い出されません。
名刺を作ることが目的で名刺を作っただけの名刺を、ビジネスマナーなので渡しました。
そのような名刺は、名刺の整理の際に捨てられて終わりです。
せめて紙にこだわってみるとか、紙じゃなくてプラスチックにしてみるとか、エンボス加工をしてみるとか、工夫はいくらでもできると思います。

名刺って何?

これらに共通しているのは、単に名刺は「名前と連絡先が書かれていれば良い」としか考えていないのか、相手に対する配慮を欠いていることだと思います。
例えば、デザイン会社なのにデザイン力が全くなさそうなつまらない名刺(実際にそういう名刺を使用している企業を見たことがあります)を受け取った相手が「この会社はデザイン力ありそう」なんて思わないですよね。

そういった状況で、今後のビジネスに繋がるでしょうか。
受け取った相手が不安に感じないか、悪印象を与えないか、そういったことを考慮しないで作ったら「もったいない名刺」になってしまうのだと思います。

特に個人事業主や士業の先生は、名刺は「名前と連絡先を書いた紙」ではなく、ご自身の訴求するためのプロモーションツールであるということを考えて作ることをご提案いたします。

名刺を良くしたからといって、即仕事につながるという訳ではないかもしれません。
ですが、機会損失につながりかねないもったいない名刺をあえて使用するメリットもないでしょう。
比較的安価なプロモーションツールですから、一度見直してみることをお勧めいたします。

全然関係ない話なんですが、googleで「士業+名刺」と検索するとやたらと行政書士の先生のサイトがヒットするんですけど、行政書士の先生は名刺について一家言ある方が多いのでしょうか?

91mm×55mmのプロモーションツール(前編)

郵便受けに投函されたチラシ、クレジットカードの明細の同封されるチラシ、チラシ入りのティッシュ配布…等々、これらをどれぐらい読まれますか?
実際の精読率は分かりませんが、その精読率は低い、あるいは読まれずに捨てられる可能性が高いことは想像に難くないと思います。

逆に精読率の高いプロモーションツールって何だと思いますか?
それは名刺です。

ビジネスにおいて名刺を渡す、もらうということが慣例化しているため、名刺がプロモーションツールであるという認識は薄いかもしれません。
自分のことを知っていただくために渡す訳ですから、紛れもなくプロモーションツールでしょう。

しかも、名刺は直接手渡ししたらその場で確認して頂けますよね。
チラシやフライヤーとは違って見もせずに捨てられるというのはほとんどないでしょう。
(基本的に)一定期間保管して頂けますので、すぐにビジネスに繋がらなくても、後々に連絡を頂ける可能性もあります。

ですが、機会損失につながってしまいかねないもったいない名刺を見かけます。
具体的にはどういう名刺がもったいない名刺なのか、例を挙げていきます。

[case:1] 手作り

量販店や100円ショップで買ってきた名刺用の紙に、自作のデザインを家のプリンターで印刷した名刺は止めましょう。
理由は、紙・デザイン・印刷がどうしても安っぽくなるからです。

  • ふちにミシン目の跡がある。
  • しかもPCに最初から入っている「MS ゴシック」や「MS 明朝」を使用。
  • しかも色使いや文字組みが素人感ありあり。

といった名刺を受け取った時のことを想像してみてください。

「名刺にかけるお金もないのかな?」
「そんな人とビジネスをやって大丈夫かな?」
「大きな仕事を任せるのは怖い」

全員が全員、そういう印象を持つとは限りませんが、第一印象で「安っぽいな」や、それを保管していただいている間も「やっぱり安っぽいな」といった悪いイメージや不安感を持たれかねない要素は排除したいところです。

自分で作ると無料というイメージがあるかもしれませんが、効果がなければ結局労力と材料費が無駄になりますよね。
というわけで、名刺は業者に任せることをお勧めします。

[case:2] 低価格を売りにしている印刷業者

業者といってもピンキリです。
低価格をウリにしている印刷業者はお勧めしません。

低価格であるということは、費用がかからない印刷方法、安い紙を使用しているということです。
当然ながら、クォリティが犠牲になります。
あとは[case:1]と同じですね。

[case:3] テンプレートを使用したもの

ネットを検索すれば、ビジネス用・個人用の名刺のテンプレートがありますよね。
しかしながら、それらを使用することはお勧めしません。
理由はデザインが安っぽいからです。

上にも書きましたが、名刺は色々なプロモーションツールの中でも、精読率が相対的に高い部類に入るプロモーションツールです。
ビジネスパートナーとして自分を選んでほしいと訴求する機会において、安っぽいデザインは逆効果になりかねません。

「単に真っ白だと寂しい」「パッと見た感じ良さげだった」のような確たる理由がないデザインなら止めましょう。
そのような名刺にするぐらいなら、紙にこだわるべきです。
真っ白で高級な紙を使用した名刺の方がはるかに良い印象を与えますよ。

[case:4] メールアドレスがフリーメール

gmailやoutlook.com(hotmail)など、連絡先がフリーメールのみの名刺は、個人名刺なら別に良いと思いますが、ビジネスではお勧めしません。

  • セキュリティーの問題。
  • いつでも誰でも、どれだけでも取得でき、使い捨てにできる為、信用に欠ける。
  • 受信側の企業がフリーメールを迷惑メールに仕分けするように設定していることがあり、メールが届かない恐れがある。

等々のデメリットがあるからです。

セキュリティーの問題について補足説明しますと、googleやoutlook.comは世界中の数多くのユーザーが登録しています。
そのために外部からの攻撃や内部の人間により、アカウント情報流出や不正アクセスの脅威にさらされています。
自分が使用しているアカウントの情報が実際には流出していなくても、いらない心配や不信感を他人に与える可能性があります。

また、フリーメールの場合は取得したいアカウントをすでに他の人が使用している場合があります。
佐藤健一さんという方がいたとして、satoというアカウント(@より前の部分)はすでに取得されているので、形を変えて誕生日を後ろにくっつけて…satokenchan0929@gamil.comのようにするケースがよくあります。
それが個人のメールアドレスなら何も問題はないのですが、企業にお勤めの方でメールアドレスに誕生日が入っていたり、あだ名みたいなメールアカウント、名前とは関係ない文言を使用している方がいますか?
これを見て、ビジネスパートナーとして信頼できると感じますか?

企業にせよ、個人事業にせよビジネスで使用する名刺用にドメインを取得しましょう。
企業ならco.jp(数千円/年)、個人事業主は.comや.net(1,000円前後/年)、.jp(数千円/年)などが取得できます(価格は取得代行業者によって変わります)。

ドメインもその程度で取得できる訳ですから、信頼性が担保されている訳ではないという意見もあるのですが、仮にそうだったとしてもフリーメールの信頼性が上がる訳ではありません。

たまにドメインを取得しているのに、メールはフリーメールを使用されている方を見かけます。
ドメインを取得したら、そのドメインでメールアドレスも取得できますので、フリーメールは止めましょう。

ちなみに企業(小規模企業ではありますが)でocnのメールアドレスが印刷された名刺を頂戴したことがあります。
ちゃんと事業としてやってるのかな?なんて思われるなど、やはり信用に欠けますので、一般のプロバイダから付与されるメールアドレスも止めましょう。

もったいない例はまだあります。
後半に続きます。

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