らしさと差別化

らしさと差別化
写真は酒屋の瓶ビールコーナーの写真です。
たくさんあって選ぶのも楽しそうです。

さて、最初から購入する物が決まっていた場合は別ですが、顧客が店に来て商品を目の前にした状況から選択してもらうためには、商品を手に取ってもらう必要があります。
そのためには顧客の目に留まる必要があります。

上の写真で言うなら、たくさん並んだビール瓶のなかで存在を主張しなくてはいけません。
主張するため一番大きいファクターは、デザインで一番差別化しやすいラベルでしょう。

では目立てば良いか…となるとそう簡単な話ではありません。
目立つためにビールらしさを失ってしまうと、そもそも手に取ってもらえない可能性が高まりますし、好奇心で手に取ってみた後で、結局怪しくて棚に戻す可能性もあります。
他のメーカーの商品を見て、横並びでビールらしさを感じるラベルにすると結局埋もれてしまいます。

元々歴史があって良いブランドイメージが定着している商品はともかくとして、新規商品は店に並べられた状況を考慮して、外装(瓶ビールの場合はラベル部分)にもうちょっと注意を払っても良いのではないでしょうか。

Jクオリティー

Jクオリティー

平成28年11月13日版の日経MJの記事を紹介いたします。

アパレル業界が「日本製」の普及に改めて力を入れている。業界団体の日本ファッション産業協議会は純国産製品を対象とする「Jクオリティー」の認証制度で、10月に初めての表彰式を開いた。
日本ならではの丁寧な仕事や繊細な技術を広め、苦境に立つ産業の振興につなげる。
(中略)
導入から1年以上が過ぎたがJクオリティーの存在を知る消費者も多いとは言えない。制度を後押しする国も含めて業界のアピール力が問われる。

値段が同じで国産の方が品質が高いのなら品質を訴求すれば効果があるかもしれません。
ですが、中国などの人件費の安い国で製造したものと比較して、国産が良いというのは誰もが分かっています。
その上で、安い中国製を選択している訳でしょう。
ですから、日本のものは良いのですとだけ訴求しても購買には繋がりません。

こういった安くてそれなりのものを使用している人に、値段はやや高くても高品質な品質を訴求するのはアパレルに限った話ではありません。
低価格帯の商品に対して、高付加価値を訴求する方向性そのものは正しいと思います。
そのためには、やや高くても良いものを選ぶというメリットや意義を提示する必要があるのではないでしょうか。

BGMの影響

BGMの影響

レスター大学のエイドリアン・ノース、デビッド・ハーグリーブズ、ジェニファー・マッケンドリックの3人がイギリスのイーストミッドランズで興味深い実験をしました。
フランスの音楽とドイツの音楽をBGMに流しながら、フランス産とドイツ産のワインの展示販売を行うというものです。

結論を書くと、フランスの音楽をBGMとして流しているときはフランス産のワインが40本、ドイツ産のワインが8本が売れ、ドイツの音楽をBGMとして流しているときはフランス産のワインが12本、ドイツ産のワインが22本うれたということです。

加えて「ワインを購入するにあたって外からの影響はありましたか?」というアンケートに対して「はい」と答えた人は1人、「音楽に影響されましたか?」とBGMの影響に関して尋ねても、44人中6人しか「はい」と答えなかったそうです。
この結果から、ノースら3人は「音楽には関連する知識を呼び覚まし、その知識に合うものを選ばせる」と推論しました。

店舗などで、売りたいものに関連するBGMをかけていたら、顧客の選択に大なり小なり影響を与えると言えるでしょう。
今までBGMに気を配ってなかったのなら、試してみる価値はありそうです。

4P、4Cの先

コントロールできない領域

マーケティングミックスの4Pや、それを顧客側の視点でとらえ直した4Cなどのフレームワークがあります。

簡単に説明しますと、

  • Product(商品・サービス)
  • Price(価格)
  • Place(チャネル)
  • Promotion(プロモーション)

以上のPから始まる4つは商品サービスを開発し、販売するために考えるべき項目です。
Product(商品・サービス)が先にあって、残りの3項目については後から考えるというのではなく、4つ全てが連携している必要があります。

4Pが企業サイドからの見方であるということで、ユーザーサイドからの視点のフレームワークが4Cです。

  • Customer Value(顧客にとっての価値)
  • Cost to the Customer(顧客の支払うコスト)
  • Convenience(入手の容易さ)
  • Communication(コミュニケーション)

それぞれ4Pの4つの項目と対比になっています。

どちらが正しくて、どちらかは不要ということはないと思います。。
それぞれをちゃんと鑑みて商品・サービスを開発するべきでしょう。

ですが、これらをきちんと満たすと売れるのかと言われると、そうだとは言い切れません。
例えば、ユーザーから見て競合商品と差別点を認識できない場合や、顧客が商品・サービスの必要性を認識できていない場合は売れないでしょう。
後者はPromotion(プロモーション)やCommunication(コミュニケーション)の不備によってリーチできていないのではなく、ユーザー側の認識によるものです。
そして、それらは商品・サービスの提供側のコントロールができない部分でもあります。

つまり、商品・サービスを企画・製造するのは可能ですが、それを販売するとなると自分がコントロールできない領域に踏み込むことになるので、そのための対策やアプローチが必要になると考えています。
そこまで踏まえた開発が必要だと考えていますが、いかがでしょうか。

販路拡大

販路拡大

本日(2016年4月10日付)の日経MJに面白い記事がありましたので紹介します。

以下、引用です。

高知県の農業生産者や大学、企業が連携して県産野菜や果物をペット向けに売り込んでいる。高級ペットショップにトマト、土佐文旦などを並べてもらい、飼い主にも一緒に食べてもらう。食に関心の高い人はペットの食べ物にもこだわり、質が良ければ高くても買う点に着目。来店客に県産品の魅力を訴え、収入増につなげる作戦だ。

ペット市場という新たな市場への進出という点だけではなく、大都市圏のペットショップには富裕層の顧客が多いので、良さが伝われば地元スーパーの1.5倍の値段であっても飼い主が自分用にも買ってもらえるとのことです。
以上によって客数及び客単価が向上することで売上向上が果たせるということです。

注目すべき点は、ミニトマト、ニンジン、イチゴなど、あくまでも「ペット(犬)でも食べれる商品」の販路を拡大したのであって、新たに「ペット(犬)用の商品」を開発したわけではないということです。
仮にペット(犬)用の野菜・果物の販売だとしたら飼い主は自分用には購入しないので、いくらペットフード市場が拡大しているとはいえ、この取り組みの効果は薄くなりそうです。

事業自体が模倣されやすいこと、商品の安定供給などの課題はあるものの、アイデア一つで販路を拡大できるという例として挙げました。
どんな業種、業態でもまだまだ考える余地があるのではないでしょうか。

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