給料が高いか低いかを決めるのは誰か?

給料が高いか低いかを決めるのは誰か?

従業員は労働力を提供し、経営者は給料を支払います。
従業員は労働力に見合った給料が欲しいわけですが、労働力に見合わない給料だったら、モチベーションが下がりますし、挙句の果てに転職ということもありえます。

さて、労働力と給料のバランスが取れているかどうかは誰が決めるのでしょうか?
それは、あくまでも従業員の側です。

経営者側にも言い分はあるでしょう。
厚生年金や健康保険などの社会保健の内の半分は会社が支払っているし、一人を雇用すると給料の3倍程度の費用がかかると言われています。
ですから、それに見合った売上を上げてもらう必要があります。
では、従業員に、「手取りで○○万円に見合った売上は×××万円だ」とか、「現在の給与水準からアップするなら、売上を最低△△△万円アップしろ」等々、目標を伝えていますか?

従業員とは毎月決まった日に決まった額の給料が銀行口座に振り込まれるものだと思っています。
それは個人の能力の問題ではなく、また企業の大小を問わず、立場が従業員だからです。
ですから、そういったことは言わなければ伝わりませんし、実際に経営者、事業主を経験した従業員でもない限り、頭では分かっていても…というレベルにしかなりません。

同じ仕事をするなら給料は高い方が良い。
高い給料をもらうためには、それに見合った売上を上げなければいけない。
そのためには会社が活躍できる環境を作らなければいけませんし、売上の目安を伝えないと、従業員の給料に対する不満は消えません(伝えると消えるか、と言われると必ずしもそうだとは言えませんが)。
上記したようにモチベーションが下がり、挙句に転職…これでは企業側も従業員側も不幸です。

繰り返しになりますが、大事なことなのでもう一度書きます。
給料を決めるのは経営者側ですが、それに対して高いか低いかを決めるのは従業員側です。

従業員側の意思決定に介在することはできませんが、「手取りで○○万円貰うためには、売上を×××万円上げる必要がある」と説明し、理解を求めることは多少なりともできるでしょう。
業種業態や職務内容によっては、売上目標などの定量的な基準の設定が難しいケースもあるでしょうし、理解してもらえるとも限りません。
ですが、言わなければおそらくずっと理解してもらえないままで、不満が貯まることはあっても解消するのはなかなか期待できないと思いますが、いかがでしょうか。

意思を持った経営資源

意思を持った経営資源

月末に近づくにつれて、(売上が思うように上がらないので)機嫌が悪くなる、朝から機嫌が悪くて従業員に当たり散らす。
こうやって文字で書いてしまうと当たり前なのですが、こんな社長と一緒に働きたくないですよね。

前出の社長は、冗談なのか、単に性格に問題があるのかは分かりかねるのですが、帰りが遅くなった営業部員に「もう帰ってこないかと思った」なんて言ったりもしていました。

かつて従業員に金銭を盗まれたこともあるそうです。
もちろんそれは犯罪ですし、その従業員をかばうことはできませんが、そういったこともありうるなという感じの社長でした。
社長が嫌で人が定着しないのかどうかは分かりませんが、実際に従業員の入れ替わりが激しい会社でした。

さて、今日の経営戦略における重要な考え方の一つで、イギリスの経済学者のエディス・ペンローズが提唱した経営資源というものがあります。
一般的に「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を指しますが、他のものが入ることもあります。
経営資源を活用して経営を行う訳ですから、それらの活用如何で企業の競争力や成長力が決まるとも言えます。

その経営資源の内の「ヒト」…つまり従業員は、設備や金と違ってそれぞれに意思があり、感情があるので、活用の仕方次第で大きなプラスにも、プラスマイナスゼロにも、大きなマイナスにもなりえます。
加えて、企業側ではなく資源側の意思で減少する唯一の経営資源でもあります。

従業員の退職には従業員側の都合や理由によるものと、企業側に起因するものとがあります。
従業員側の都合や理由での退職は仕方がないかもしれませんが、

  • 企業とのビジョンの共有
  • 企業の将来性
  • 上司・先輩を見て、悪い将来イメージを描く
  • 人間関係
  • 仕事そのもの
  • 労働環境
  • 評価面
  • 待遇面

…etc.

上記のような、退職理由が会社側に起因する場合は、ある程度コントロールできるはずです。

従業員が定着しないことに悩まれているという話はよく耳にしますが、従業員が定着したくないような環境を自ら作っていないか、一度見直されてはいかがでしょうか。

そもそもゴールはどこですか?

まずゴールはどこですか?

Facebookで集客するにはどうしたら良いですか、SEOに効果のある方法、PPC広告の効果的な広告打ち方…等々、人から尋ねられることがあります。
私にはそこらの最新の細かい知識もないのですが、そもそも論として、そこではありません。

「どこをゴールに設定しているのですか?」と聞き返すと、全員それを考えていなかったという返事が返ってきます。

ツールはなんであれ、それらは目的を達成するための手段です。
ですから、まず目標を設定しないと、何を、どれだけ、どう使う、ということにならないはずです。

Webサイトからの問い合わせを増やすためにはWebサイトをどうしたら良いですか?
の前に、
現在何件の問い合わせを、何件にしたいのか?
があって、その前に、
Webサイト(インターネット)をどう活用していくべきか?
があって、その前に、
現在いくらの売上を、いくらにしたいのか?
があって、
その売上は事業計画を立てたからこその根拠のはずです。

本来の考え方に沿うように逆にたどると、
「事業計画」があって、
それに沿った「売上の目標」があって、
それを達成するために「Webサイト(インターネット)をどのように活用してくべきか」があって、
そのゴール(KPI)として、「現在何件の問い合わせを、何件にしたいのか?」があって、
そのためには「Webサイトはどうしたら良いか」ということになります。

事業計画からスタートしましたが、その前に事業としての戦略があり、その前に企業の戦略があり、その前にビジョンがあり、その前には理念がないといけません。

上から下まで整合性が取れていて、全体最適化がなされているというのが企業として理想、また業務のあり方として理想です。
一部(しかも一番末端の部分だけ)最適化したとしても、その効果は限定的でしょう。

Webを例として挙げましたが、上から下まで整合性を取るとるというのは何事において言えることですので、「具体的にはどうすれば?」の前に、ゴールからそこに至るまでの全てのことを一つ一つクリアにする必要があります。
それらをクリアにすることで、どうすれば良いのかというのが見えてくるのではないでしょうか。

大盛りが無料の店、無料じゃない店

大盛りが無料の店、無料じゃない店

ほとんどの飲食店ではご飯の大盛りを頼めるでしょう。
ただ、大盛りが無料なのか、追加料金なのかは店によって変わります。

大盛が無料でない店でご飯の大盛りを頼んで、「他所には大盛りが無料の店があるから、この店も無料で大盛りにしろ」など、大盛りを無料にしろと言う人はいないと思います。
仮にいたとしても、店の人が「うちは追加料金です」と断るでしょう。

さて、飲食店相手にはそんなことは言わなくても、飲食店以外に対しては正規の料金で規定以上の要求をする人がいます。
決まったパッケージを提供しているのではなく、顧客の要望に合わせたフルスクラッチで商品を提供するIT業界などは、顧客側もそういう要求がしやすいのかもしれません。

負担にならない(時間がかからない、費用が増えない)のあればともかく、顧客のオーダーだからやらなくてはいけないと思っているなら、考え方を改めた方が良いと思います。
儲からない、苦しい、大変だ、本来顧客が支払うべき分を負担しているのですから当たり前です。
サービスを提供するには費用がかかり、その費用を払った上で利益を上げるためには適正な価格というものがあります。
その余計にかかる費用の分を鑑みた適正価格を要求しないのでしたら、それは顧客が悪いのではなく自分が悪いと思った方が良いかもしれません。

ご飯の大盛りが無料というのは、あくまでも店側が大盛り無料にしても利益が出るから「自発的に」やっているということを忘れてはいけません。

税金を払った方がキャッシュフローは良くなります

税金を払った方がキャッシュフローは良くなります

顧問契約している税理士の先生は、利益が出た場合に何かしらの投資を行って利益を無くし、法人税を払わないことを提案されるのでしょうか?
税理士の先生それぞれの方針というものがあるでしょうが、私個人としては利益が出たら素直に税金は払った方が良いという意見になります。

理由は、「税金を払わない=利益を残さない」ということであり、どれだけ頑張って売上を上げてもキャッシュフローが改善しないからです。

実際に費用が異なり、それに伴って税金の額も異なる3パターンの損益計算書を使って比較してみたいと思います。

話を簡単にするために、以下の設定をしています。

  • 売上は全て同じ、費用だけが異なる。
  • 費用の中に非資金費用は含まれない。
  • 税率は40%とする。
  • 取引は全て現金で、売上債権、支払い債務等はなし。
  • 資産は全て現金とする。
パターンA パターンB パターンC
売上 1,000 1,000 1,000
費用 800 900 1,000
税引前利益 200 100 0
法人税等 80 40 0
税引後利益 120 60 0
  1. パターン1は特に税金対策はしていません。
  2. パターン2は税金を減らすために費用を増やしたパターン。
  3. パターン3は税金を0にするために売上と同額の費用にしたパターンです。

これら3パターンが、キャッシュフローにどのような影響を与えるのか下の貸借対照表を見比べてください。
上が元の状態で、それぞれの結果が反映されたものが下の段の3つになります。

貸借対照表

いかがでしょうか、当たり前の話ですが、税金を支払ってでも純利益を残した方が現金が増えます。
つまり、資金繰りが良くなる、キャッシュフローが改善するということになります。

では費用が現金の支出を伴うものではなく、非資金費用である減価償却費の増加であった場合はどうでしょうか。
その場合も、必ずしも良いとは限らないという結論になります。

「減価償却費の増加=設備投資などの固定資産の増加」です。
その設備投資が次期以降の収益向上に繋がれば良いのですが「古くなってきたのでオフィスの家具を買い換えました」のような直接収益に繋がらない物品を購入したという場合は単なる現金流出、つまりキャッシュフローが悪化しただけということになります。
また、資金を貯めたら効果のある設備投資ができるのに、今期の税金を減らすための投資がその資金を貯める機会を奪ってしまうことになります。

また、負債返済の原資は減価償却費と税引後の当期純利益になります。
つまり、税金を払ってでも利益を残さないと、負債返済の原資を失うことになります。
税金は払わないけど、負債返済のやりくりで資金繰りが大変です。キャッシュフローが悪いので負債に頼ることになり、負債増加に伴って利息が増えるのでキャッシュフローはさらに悪くなり…という悪循環に陥りかねません。

以前、フォーカスをあてるポイントについて書きましたが、税金に関しても同様です。
「税金を払わない」という“行為”にフォーカスが当たっていて、それによる“成果・結果”にフォーカスが当たっていないと、節税はしているのかもしれませんが、それで得することが何もないということになってしまいます。
得しているように見えて、全然得していないというパラドックスに陥ります。

状況によっては、税金を払わないことが得になることもあるでしょうが、税金を払わないことが常に正しいわけではないということは意識した方が良いのではないでしょうか。

意見を無視する

意見を無視する

本日は平成27年度中小企業診断士2次試験の筆記試験の合格発表でした。
努力が実られた方、おめでとうございます。
残念だった方、お疲れ様でした。
試験までの努力は決して無駄ではないと思いますので、来年は是非とも合格を勝ち取ってください。

さて、診断士試験の2次試験では新しい商品やサービスを考えるという問題が出題されることがあります。
試験では、出題者の手間や試験時間の関係上、それを考えて終わりなのは仕方がありませんが、実際は考えただけで終わりではないはずです。

サプライヤー(商品・サービスの提供側)が提供するベネフィットと市場のニーズが交差した上で、サプライヤーが設定したい価格と市場・顧客が払っても良いと思う金額の折り合いがついたところが実際の金額になると思います。
その上で、売れて利益を上げられなければ、そもそも商品・サービスになりえません。

そこまで設定してようやくスタートなのか、実際に売れてからがスタートなのか、はたまた別の地点なのか、考え方や商品・サービスによって異なるでしょうが、考えただけで終わりでないことは間違いありません。

新商品・サービスを考えている頭の中では上手くいっても、実際はどうなるのか分かりません。
ですが、世の中に完璧な商品が無いように、非の打ち所がないとダメなのかと言われるとそれはそれで違うと思います。

この辺りは、実際に開発して、売ってみないと肌感覚として分からないのかなと感じました。
特に、経験はないものの、知識がある人だと原理原則や理想論と比較してしまいますので、経験のない人の意見をどこまで参考にするか考えた上で取捨選択する必要があります。

しかし、経験があると無条件で参考になるとも言い切れないでしょう。
例えば中小企業診断士2次試験の合格者は、ほぼ全員が1度しか合格したことがありません。
ですから、どうすれば合格できるのかは人によって言うことがまちまちだったりします。
意見の内容よりもその根拠から考えて取捨選択をしたり、共通点を見い出したりする必要がありそうです。

顧客の言うことをそのまま真に受けても、良い(売れる)商品・サービスは作れないように、意見も時には無視することも必要かなとも思っていますが、いかがでしょうか。

アロハシャツ

アロハシャツ

11月も半ばを過ぎているので季節外れになってしまいますが、アロハシャツの話題です。

ハワイに移住した日系移民が着物を開襟シャツに仕立てたのが始まりというのを聞いたことがあります。
それはさておいて、ハワイなら気温が高いのでアロハシャツを年中着ることができるかもしれませんが、日本の多くの地方ではそうはいきません。
いくらアロハシャツが好きでも、秋になれば袖の長い厚手の服に衣替えをするでしょう。
気温が下がってくるとアロハシャツでは寒くなるからです。

さて、だんだん寒くなっているのに、アロハシャツをずっと着ているなんて企業はありませんか。
過去の成功体験から、変わろうとか変えようとかいう意思が働かないのか、あるいは対応力の問題なのか、認識の問題なのか、理由は様々あると思います。
ですが、外部環境が変化したら、それが良い変化であっても、悪い変化であっても対応する必要があるの間違いないでしょう。
特に悪い変化だと、対応しそこなうと経営にダメージを受けかねません。

経営者の方も愚痴の一つや二つこぼしたいでしょうから、悪くなった、ひどくなったというのは良いかと思います。
「これはやりたくない」「あれは好きじゃない」とおっしゃるケースもあります。
やりたくもないことを無理にやれとは言いませんが、やはり対応をしてほしいと思います。

言い方はどうあれ、当たり前のことを改めて指摘する訳ですから、言い方には注意する必要があります。
「秋になったら涼しくなるので衣替えしますよね」っていう感じで言えば角が立たないかなと思って、例として考えたのがアロハシャツだったんです。

分解して分かったこと

分解して分かったこと

事業というものを分解してみました。

  1. 顧客を見つける
  2. 価値を提供する
  3. 代金を貰う

事業内容や提供する商品・サービスなどの違いによって2と3が逆になるケースや、ほぼ同時に行うケースもあるでしょうが、概ねこのサイクルの繰り返しなのかなと思います。
他の切り口や分け方もいくらでもあるでしょうが、これで話を進めていきます。

さて、企業に勤めているとこれら全てに関わる機会はそう多くないのではないでしょうか。
殆どの人がこの内のいずれか、あるいは2つしか行わないと思います。
ですが、1人で起業や独立などを行うと、これら全てに関わるようになるでしょう。
ですから、これら全てをできないと事業が成り立ちません。

顧客を見つけられない限り、その後のステップには進めませんが、営業経験のない方だと特に不安を感じるかもしれません。
その割に、起業や独立を行う前は、頭では難しいとは分かっているものの、どうしても甘く見込みがちになるのではないかと思っています。

特に「価値を提供する」部分に相当する商品・サービスを考えるに当たっては、どうしても自分の思い入れが最初は強く加わるので無理やりニーズがある事にしがちです。

同様に、自分が欲しい価格と相手が払っても良いと金額には差異があるのが普通です。
それらは実際に動いてみないとどこが折り合いの取れる金額なのか分かりません。

実際に動き始めたら、見込んでいたことが予定通りにいかないことが多々あることを感じる訳ですが(逆に、何か月も前に名刺交換した方から連絡が来たりすることもありますけど)、事業を自分なりに3つに分解したことでそれぞれをより強化、あるいは別の案を考えてみるなど行動に落とし込みやすくなったと思います。

これらを繰り返しながら、事業計画を立て、それをブラッシュアップしていけばより、行動すべきことが明確化すると同時に、精度も向上すると考えていますが、いかがでしょうか。

インプリンティング

以前、面接に関して書きましたが、今回も面接について前回とはちょっと角度を変えて書こうと思います。

インプリンティング

大企業と比較して中小企業は人材の確保が難しく、また離職率も高いと言われています。
それは以下の理由が考えられます。

  1. 大企業と比較して応募者の絶対数が少なく、自社にマッチした人材を採用しにくい。
  2. 離職に対する抵抗が大企業より小さい(中小企業と比較して、大企業はせっかく大企業に就職できたので辞めたくないという意思が働きやすい)。
  3. 人事専門の部署がない企業が多いので、面接のノウハウなどを確立していない。

応募者の絶対数が少ない点と、従業員数の関係上、人事専門の部署がないという点は仕方がないかもしれません。
しかし、面接のノウハウは確立できないでしょうか?
マッチした人材…そもそもどんな人材がマッチした人材なのか、募集前に考えていますか?

スキルやノウハウは不要か?

さて、営業の仕事は営業のためのスキルやノウハウが必要です。
開発の仕事は開発のためのスキルやノウハウが必要です。
管理の仕事には管理のためのスキルやノウハウが必要です。

では、面接には面接のためのスキルやノウハウはいらないのでしょうか?
普通に考えてそんなことはありませんね。

にも関わらず、自身の面接をどれだけ振り返っているでしょうか?
特に面接担当者が応募者と一対一で面接をしている場合、その際の対応が悪くても誰も指摘をしてくれる人はいません。
自分で振り返らないと、スキルやノウハウは確立できません。

こんな対応をしていませんか?

応募資料を面接が始まってから初めて見る人がいます。
その間は面接を受ける側は待っておかなくてはいけない訳ですが、当然待っている間に相手に対して、企業に対しての印象は絶賛目減り中です。
数分間資料に目を通してから質問が始まるのですが、数分で確認してあれこれ質問できるのなら、予め読んでおけよということになります。
単純にビジネスマンとしての段取りの能力を疑われてしまいます。

応募者の話に合わせて質問できない人がいます。
応募者の経歴はそれぞれですから、質問に対して何をどこまでどれだけ答えるか、どういった答えになるかは人によって異なります。
自分の想定した段取りとは異なる解答があった場合、それに対応できずに「今それについて喋ったけど、話をちゃんと聞いてた?」と思われるような質問を返したら、こんな人に採用の是非を判断されたくないし、こんな人に面接を任せている企業なんて、ろくな人材のいない企業ではないか?と思われても仕方がありません。

応募者に対する対応がぞんざいな人がいます。
応募者は顧客ではありませんので、応募者と顧客と対応が同じということはないでしょう。
しかし、人を採用したくて募集をしているにも関わらず、応募者に対してぞんざいな対応をしていると、顧客に対しては慇懃だけど、従業員に対して偉そうにしたり、従業員を大切にしない企業なのではないか?など、人としての良識や企業の姿勢を疑われても仕方がありません。

繰り返しになりますが、自身の面接をどれだけ振り返っているでしょうかと言われると、個人的な感想ですが、皆無だと思います。
特に面接担当者が応募者と一対一で面接をしている場合、その際の対応が悪くても誰も指摘をしてくれる人はいません。

中小企業の場合は、日々の業務の間に採用や面接業務をやっていて、専門のセクションや担当者がいないのがほとんどでしょう。
繰り返しになりますが、そういったことを指摘されるか、意識するようにしないとなかなか直すのは難しく、面接を行うスキルやノウハウも向上しないでしょう。

ちゃんと質問できていますか?

単に、欠員が出たから募集して、応募者の中から一番良さげな人を採用する。
あるいは、そもそも新規事業のための採用なので、応募者のスキルの判断ができず、面接して何となく一番良さげと感じた人を採用する。
そういった感じで面接をやっても、当を得た質問はできません。
特に後者のように、応募者と企業側とで知識に開きがあるとなおさらです。
ということは、適切な人材を確保するのも難しいということになります。

また、応募者側の立場で考えてみてください。
今後の計画や、ビジョンの見えない企業、就職したところですぐに潰れそう、自分のキャリアにプラスにならなさそう、そんな企業に就職したいですか?

採用活動は事業計画の一部です。ちゃんと立案した事業計画の中での採用活動でないと、面接時の対応に上記したようなことが現れてしまいます。
応募者にも計画がないことは伝わりますので、それで優秀な人材に来てもらおうというのは無理がありますね。

最後に

カモなどの一部の鳥類は初めて見たものを親だと思い込む習性がありますが、ファーストコンタクトというものは非常に重要です。
面接担当者の対応や印象が悪い企業に対して、良い印象を持つことはありません。
特にそれが社長だったら、間違いなくこの会社で働きたいなんて思わないでしょう。
印象なんて理屈ではないのでコントロールも難しいですし、何よりも応募者にしてみたら最初に悪い印象を持った企業に対して、良い印象を持とうという意思は働きません。

面接側が応募者を見ているように、応募者も面接や面接官を通して企業を見ています。
企業側が応募者を選ぶのと同時に、応募者に選んでいただくという意識で面接をする必要があると思いますが、いかがでしょうか。

ゴールと現状と選択肢

中小企業診断士試験の受験生のサポートをしていて、「どうすれば良いのか?」に迷われている方が多いように見受けられました。

パターンとしては2種類あって、選択肢が多い中でどれを選べば良いのか分からないというものと、そもそもどうすれば良いのか分からないというものです。
原因はどちらも同じで、ゴールの設定をしていないことに起因しています。

ゴールと現状と選択肢

ゴールが分からないのに選択肢にスポットを当てるという行為は、箱に描かれた完成図を見ないで(つまり全体の把握やゴールの設定をしないで)ピースだけを見てジグソーパズルをやるようなものです。
普通はそんなことはしませんよね。

ゴールを設定していれば、現状を把握することでゴールから逆算して現状までたどることができ、ゴールに至るルートは分かるはずです。
選択肢が一見たくさんあるように感じても、何を選ぶべきなのかは分かるのではないでしょうか。

どうすればよいのか分からないというのも同様です。
現状とゴールの把握・設定しないと、そのギャップは分かりませんし、分からない以上どうすれば良いのかという選択肢を自分で作ることはできません。

中小企業診断士試験の話として書き始めましたが、これは中小企業診断士試験だけの話ではありません。
例えば中小企業の経営に当てはめてみた場合、どうしても目先の業務に追われて中長期的な目標がない、あるいは自社(自分)がその中でどこにいてどこを向いているということが把握できていない、だから余計に目の前の業に追われることしかできない。
こんな感じでしょうか。

まずはゴールを定める、その上で選択肢が多くて迷った場合、またはどうすれば良いのか分からなくなった場合、上記したようにゴールから逆算してゴールに至るルートを考えれば良いのではないでしょうか。
何にせよ、ゴールを考えていないで行動することは成功とは遠い結果になりそうです。
成功=ゴールでしょうから、当たり前ですね。

ご依頼やご相談、お問い合わせなどはこちらより受け付けております。
初回のご相談は無料ですので、お気軽にお問い合わせください