ニュースでロジカルシンキング2

ビジネスマンに必要なスキルの一つがロジカルシンキングです。
書店に行けばたくさんの本が出版されていますし、私自身も中小企業診断士の試験にも生かせると思い、息抜きがてらロジカルシンキングの問題集などをやりました。

実際に本を買うのも良いのですが、ニュースの記事などを使って日常的に訓練することは可能です。

今回は、たまたま目についた読売新聞の株価に関する記事をケースにしてみたいと思います。
記事へのリンクは以下になります。まずは記事をご覧ください。
株高恩恵、富裕層など一部にとどまるとの見方も

こういった経済に関するニュースは単に記者の知識不足から見当違いなことが書かれていることが多々ありますが、その辺をつっこむのではなく、文章のロジックに注目して記事を読んでください。
以下の2点を考えながら読んでください。

  1. まず、なぜ?、なぜ?、なぜ?、とさかのぼってみる。
  2. その因果を、それで?、それで?、それで?、とたどってみる。

第1段落には

日経平均株価(225種)が10日、一時2万円を超えたことで、日本経済の明るさが増し、個人消費や企業の生産活動が活発になると歓迎する声が広がった。

とあります。

  • 「企業の生産活動が活発になる」と「富裕層に限定される」との因果に関係する部分が書かれていない(その時点で、記事として中途半端なんですが)。
  • この点に触れると財務会計の話になってロジカルシンキングという主題から外れる。

以上2点から、企業の生産活動に関することは割愛し、個人消費について文章の因果関係を検証してみたいと思います。

では、「株価が上がる」と「日本経済の明るさが増し」その結果「個人消費や企業の生産活動が活発になる」とのことですが、それが富裕層に限定されるかもという見出しが正しいとすると、因果関係は以下のようなことになるでしょうか。


株価が上がる恩恵を受けるのが富裕層に限定される
  │
(なぜ?)
  ↓
富裕層しか株を持っていないから


株価が上がる恩恵を受けるのが富裕層に限定される
  │
(なぜ?)
  ↓
株の所有者しか株価上昇の恩恵を受けないから

①②のどちらも、文面から記者がこう思っているのであろうという前提です。

①に関してですが、別に富裕層でなくても株や投資信託はやってますよね。
ちなみに私も少額ですが、株式投資はしています。
言うまでもありませんが、誰がどう見ても富裕層ではありません。

②はそもそも無知から来るもので、金融機関や保険業者などは利用者から預かった資金を元出に、投資をしています。
そのため株価が上がると預金者や保険加入者に間接的に利益となります。

いかがでしょうか。
①②共通ですが、「因」をたどってみて、次に「果」をたどってみるということをやってみたら、もうちょっと記事の内容は変わったのではないでしょうか。

ニュースでロジカルシンキング

ビジネスマンに必要なスキルの一つがロジカルシンキングです。
書店に行けばたくさんの本が出版されていますし、私自身も中小企業診断士の試験にも生かせると思い、息抜きがてらロジカルシンキングの問題集などをやりました。

実際に本を買うのも良いのですが、ニュースの記事などを使って日常的に訓練することは可能です。

今回は、たまたま目についた毎日新聞の戦艦大和の記事をケースにしてみたいと思います。
記事へのリンクは以下になります。まずは記事をご覧ください。
大和撃沈70年:最後の特攻、敵機撃墜たった3機

以下の2点を考えながら読んでください。

  1. 因果関係が成立するか、なぜ?、なぜ?、なぜ?、とさかのぼってみる。
  2. 同様に、それで?、それで?、それで?、とたどってみる。

タイトルは「最後の特攻、敵機撃墜たった3機」です。
本文にも

この最後の艦隊出撃で、撃墜したとされる敵機はわずか3機だった。

とありますので、つまり大和はデカいだけの役立たずだったと言いたい記事なんでしょう。
この記事のロジックが破たんしている点にお気づきになりましたか?

その前に1点疑問

記事を読んで1点疑問がわきました。

世界最大の46センチ主砲を積んでいる
   │
(それで?)
   ↓
その火力が必要な相手は大きな相手(軍艦や地上の施設)である
   │
(それで?)
   ↓
そもそも小さな相手(対戦闘機)向けの装備をどれだけ積んでるのか?

私は軍事マニアでもなんでもないので、大和にどんな装備がされているのかよく知りませんが、対戦闘機用の装備は他の小さな船に任せていたのなら、戦闘機の撃墜数が少なくてもおかしくはありません。

ロジックの検証

話の主題は大和に関する知識や、記事そのもの正確性ではなく、ロジックが通っているかという点ですので話を戻します。
マニアの方もその辺のつっこみはご勘弁ください。

さて、この記事のロジックが成立するには「大和が対戦闘機用の兵器がちゃん装備されていたが、その性能が低かった」という点が前提になります。
運用する兵隊の練度が低いことが原因ではいけません。そういうことは一切書かれていません。
また、米軍の戦闘機の性能が高いということでもいけません。大和が役立たずではなく、米軍機の性能が高かったと話の主語が変わってしまいます。

米海軍機の被弾・防火対策は優れており、撃墜することが難しかったという

と本文にあります。つまり第2段落ですでにロジックが破たんしています。

もっと滅茶苦茶なところもあります

記事の締めの部分にもこうあります。

「大国主命、奈良の大仏……。古来、日本人は『巨大なるもの』への信仰がある」。宗教学者の山折さんは説明する。

「日本人は」巨大なるものへの信仰があるなら「日本人以外」は、そういうものがないとおかしくなります。
日本人以外にもあるとそれは日本人への特徴ではなく、一般的なものだからです。

タリバンに破壊されたバーミヤンの大仏のことはご存知だと思います。
中国には高さ100mを超える大仏が複数あります。ミャンマーのは寝てるので高さではなく幅ですが100mを超える物があります。
ユダヤ教やイスラム教は偶像崇拝を禁じているので神様の像はありませんが、リオデジャネイロにあるコルコバードのキリスト像も巨大な信仰の対象の例でしょう。

いかがでしょう?
調べたらもっと見つかるでしょうが、神仏の巨大な像は日本以外も例がいくつもありますね。

「巨大なるものへの信仰」のもう1点の根拠である大国主命ですが、これは「大」という文字が入っているだけですよね。

いかがでしょうか。
別に粗を探せとか、記事につっこみを入れろという話ではなく、こう結論づけるにはどういう論拠が必要か、この記事に何があると説得力が増すか、など考えながら記事を読むと、ロジカルシンキングの鍛錬になるのではないでしょうか。

最後にロジカルシンキングの練習のつもりで読んだ本をご紹介します。
なかなか歯ごたえがありました。
1日1問解いていくだけでも力はつくと思います。
興味を持たれた方はご参考にどうぞ。

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