戦略的なデザイン活用Utilize strategic design

デザイン活用の現状

経営学においては一般的に、経営ビジョンを達成するための企業(全社)戦略があり、経営戦略に基づいたマーケティング戦略、生産戦略、組織戦略といった機能戦略があり、実際のオペレーションがあるとされています。これらは一貫性が必要であることは言うまでもないでしょう。

デザインに関しても同様です。経営資源としてのデザイン(意匠)を、経営目標を達成するために適切に活用する必要があります。

例えば中華料理店であれば、店舗の外装や内装、制服やメニューのデザインなどが中華料理店にふさわしいものになっているのではないでしょうか。このように個人消費者向けの店舗であれば、小売りやサービス業を問わず、比較的自分たちの価値を伝える努力をされています。

では、事業者向けの企業はいかがでしょうか?名刺やWebサイトのロゴを他社のものに変えたら他社の名刺やWebサイトとしても使用できるというのであれば、その企業のデザインではないということです。残念ながら世の中にあふれているデザインは、以上のようにその企業の価値を表していないというのが現状です。

戦略的なデザイン活用ができない理由

戦略的なデザイン活用ができないイメージ

残念ながら我が国では、大学の経営学部や大学院の経営学研究科でデザイン(意匠)についてほとんど学ぶことがありません。また、芸術大学やデザインの専門学校において経営戦略をほとんど学びません。つまり、経営とデザインの両方の知見を持ち、経営戦略に準じたデザイン戦略を策定できる人間が極めて少ないのが現状です。

経営者や経営コンサルタントであれば、経営について知見のあるため経営戦略の策定やその意図をくみ取ることができます。しかし、デザインに関する知識や知見を持たないため、デザイン戦略を策定できません。その状態でデザイン会社やクリエイターに依頼をしても、戦略に基づいたデザイン制作はできません。また、デザイン会社やクリエイター側も経営戦略について知識や知見に乏しいのが現状です。

このように、経営戦略からデザイン戦略、デザイン制作が繋がっていない、デザイン制作だけが宙に浮いた状態になってしまっています。そのため、企業側は的確な依頼やフィードバックができず、デザイン会社側は答えがないにも手探りで存在しない答えを探すことになります。企業側はデザインに対する評価軸を持っていないために担当者の好みでデザインを判断することになります。その結果、全社的に最適化された戦略的なデザイン活用ができないということになります。

戦略的なデザイン活用を実現するために

戦略的なデザイン活用のイメージ

収益性の低い事業ドメインを設定している限り、個本的な収益向上は難しいです。再三お伝えしているように、適切な経営ビジョンの設定と、経営ビジョンを達成するための企業戦略の立案が不可欠です。

企業戦略を設定するにあたって、以下の条件を満たすことが必要です。また、戦略に合わせた体制の構築と、社内への浸透を図ります。

経営戦略に基づき、ユーザーの需要や動向、付加価値を提供するチャネル(ユーザーとの接点)、価格、競合や代替品などを鑑みつつ、自社の提供する付加価値、ブランドイメージ、市場でのポジショニングをステークホルダーに伝えるためのデザイン戦略を立案します。

デザイン戦略が策定できたら、それに基づいたデザインを制作することになります。デザイン戦略をクリエイターに伝えるためにはクリエイターに伝わりやすく翻訳をする必要があります。

また、クリエイターは抽象的なものを具体的なデザインに落とし込むことは得意ですが、制作会社やデザイナーによってテイストの得手不得手があります。適切なデザイン会社やクリエイターに依頼することで、より品質の高いデザインを得られることが考えられます。したがって、デザインの制作を必ずしも内製しなければいけない訳ではありません。

AM Consultingでは、経営戦略とデザイン戦略及び、デザイン会社やクリエイターに依頼するにあたっての資料作成をお手伝いいたします。